第11回 2005年9月13日(火)放送 あらすじ

この手を離さない

 岩礁に引っ掛かったプレジャーボートにたどり着いた仙崎大輔(伊藤英明)は、船底をたたきながら下川いわお(時任三郎)の娘、唯(一木有海)の名前を連呼した。と、かすかに助けを求める声が聞こえる。「生きている……」。大輔は、下川らの待機する救出ボートに向かって、唯の生存を叫ぶ。勢いづく潜水士たち。だが、「ながれ」の装備では救出が難しい。特救隊到着を待つことになる。しかし、ボートは少しずつ沈み、唯の声も小さくなっていく。
 大輔は、自分たちで船底を切断して救出しようと提案するが、下川はあくまで冷静な判断を下すことにこだわった。吉岡哲也(佐藤隆太)、山路拓海(平山祐介)、永島康太(坂本真)も大輔と同じ気持ちで下川を見つめる。そんな隊員たちの気持ちに押され、ついに下川も船体に穴を開け救出することに同意。
 カッターが用意され、切断作業が開始される。穴が切り進むと共にボートは傾き沈んでいく。ようやく、少し大きめの亀裂が入るが、沈没は時間の問題。たまらず下川が船内に潜った。ボートが沈没を始めた。唯が発見され、下川が唯を抱き上げ大輔に渡すのと同時にボートは下川を巻き込んで海底へと向かって落ちていく。大輔は唯を吉岡に託して仲間と海底に向かう。下川を助けに向かった大輔たちは上がってこない。不安が募る吉岡たち。と、やっと全員が浮上してくる。しかし、下川は意識を失っていた。
 ボート乗員全員の救出は横浜海上保安部に報告され、里江子(奥貫薫)ら一同は胸をなでおろす。だが、下川は病院のICUに収容されていた。心停止状態が長かったため、植物状態になる恐れもあるという。
 大輔は、活動の状況を手短かに伊沢環菜(加藤あい)に電話で伝えた。環菜の傍らには歌子(朝加真由美)がいる。帰郷していなかったのだ。
 勝田孝太郎船長(夏八木勲)は津田晋平課長(益岡徹)に辞表を提出。要救助者が自分の娘という下川を現場に行かせたことが、事故につながったと勝田は自身を責めていた。だが、津田は、要救助者が娘でなくても下川は同じことをしていたと言い、勝田の辞表は自分が預かると告げる。
 大輔は下川に付き添っているが、意識を取り戻す気配はない。同じ病院の小児科には唯が検査入院していた。大輔は、唯と共にいる里江子の前に立つ。里江子が大輔に礼を述べると、大輔は「唯を助けたのは下川だ」と答えた。さらに、意識が戻らない下川に唯を会わせてあげて欲しいと、大輔は泣きながら懇願するのだった。すると…。

キャスト

仙崎大輔(26) … 伊藤英明
伊沢環菜(25) … 加藤あい
下川いわお(42) … 時任三郎
池澤真樹(38) … 仲村トオル
勝田孝太郎(55) … 夏八木勲(特別出演)
吉岡哲也(23) … 佐藤隆太

肥後大作(50) … 伊武雅刀
光森千佳(27) … 佐藤仁美
津田晋平(44) … 益岡 徹
池澤尚子(32) … 芳本美代子
大野里江子(38) … 奥貫 薫
冬柴康介(32) … 鈴木一真

三宅弘城、平山祐介、坂本真、坂本あきら、飯田基祐、臼田あさ美、一木有海 ほか

スタッフ

■原作
 「海猿」(小学館・ヤングサンデーコミックス)
 佐藤秀峰 ※原案・取材 小森陽一

■脚本
 福田 靖

■演出
 羽住英一郎(ROBOT)
 小林義則(共同テレビ)

■音楽
 佐藤直紀

■制作
 フジテレビ
 共同テレビ

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