ある母親の悲しすぎる死をきっかけに、その存在が世間に知られるようになった天使の代理人。ワイドショーなどのマスメディアがその活動などをセンセーショナルに報道し、そして遂には冬子のもとにまで過熱した取材陣が押し掛ける。冬子は一人で責任を背負い、病院を辞職。天使の代理人はその活動を停止した。そして、社会的制裁を受けることを覚悟した上で、全てを話すつもりで、冬子は、翔子の取材に応じたのだった。
　翔子から話を聞いた冬子は、施設に預けられたあすかの二人の子どもに会いにいく。翔子も頻繁に子どもたちを訪ねているという。生まれてきてはいけない命などひとつもない─あすかの自殺は痛ましいことだが、ひかりを見て、あらためてそう感じる冬子。
　そんな冬子に翔子は封印していた自分の過去を告白し─。
　一生かけて命と向き合っていく─新たな気持ちで前へ進もうとする冬子。翔子もまた命と向き合う仕事に打ち込んで…。（終）