手術を明日に控えた夜、弥生の病室に、冬子が現れる。お腹の中にいる女の子の命に、本当に愛情を感じていないのか、と問いかける冬子。赤ん坊は弥生を母親として選んで、産まれようとしているのに…。弥生の中で、冬子の言葉と夢子の手紙の言葉が重なり、亡くなった母の顔が重なる…。
　弥生の心に動揺が走ったとき、弥生に突然、陣痛が起こる。切迫早産で、赤ん坊の命が危険な状態に…。
　「わたしの赤ちゃんを、助けて！」
　弥生の口から思わず、心の奥底の言葉が…。
　冬子は柘植とともに、弥生の出産に立ち会う。弥生の命にも関わる、危険な分娩だった。
　「お母さんも、赤ちゃんも、きっと助ける！」
　痛みに耐える弥生を、冬子は必死に励まして…。