あらすじ
<第4回> <第5回> <第6回>

<第4回> 「私の素敵な旦那様」
 その朝、台所に立ったいずみ(観月ありさ)を見て美鈴(秋川リサ)は珍しいこともあるものと驚いていた。しかし、辞めてしまったひろみ(安達祐実)のことで頭が一杯のいずみが作った料理は散々なもので・・・美鈴は、健太郎(藤木直人)のことを思うと再び不安を募らせるのだった。
 考えた末、いずみは決心した。何とかもう一度ひろみを連れ戻すことを。それを聞いた翔子(松下由樹)は、預かっていたひろみの辞表をそっと納め、いずみにひろみのことを託した。しかし大島(伊藤かずえ)や工藤(ふせえり)らは「連れ戻してもいざという時使い物にならないし・・・」とひろみが戻ってきてもあまり歓迎できない様子だった。
 そんな中、大部屋の患者・葛西(森一弥)が呼吸訓練を拒否するという事態が起こった。原因はひろみが居なくなったためらしい。「婦長がひろみちゃんクビにしたんでしょ!」説得にあたる翔子の言葉も受けつけようとはしない。こうなってはなんとしてもいずみにひろみを連れ戻して欲しいと思う翔子。
 その頃、いずみはひろみが勤め始めた引っ越しセンターを訪れ、ひろみに会っていた。しかし、もう一度一緒に働こうといういずみに対して、「親切なふりして心は優越感で一杯、あなたの自己満足につきあってる暇はありません!」とひろみは冷たい態度。打ちひしがれたいずみは、降り出した雨の中を帰途についた。
 だが、この時雨に濡れたのが原因でいずみは発熱してしまった。懸命に看病にあたる健太郎。美鈴はまたしても迷惑をかける嫁のことを少し忌々しく感じながらも、特製のミルク粥を作ってやるのだった。
 翌日、出勤しようとした健太郎は、いずみが持っていたひろみの住所が書かれたメモを発見。動けなくなったいずみに代わって、ひろみのもとを訪ねて見ることにした。だが、健太郎が来てもひろみの気持ちは変わらず、健太郎は仕方なくその場を去ろうとした・・・が、その時、ひろみが働く現場で子供とひろみの同僚が負傷してしまうという事故が発生! 流れる血を見たひろみは、呆然とその場に立ちすくんでしまった。そして、現場に引き返した健太郎はそのひろみの腕を掴んでいた。

<第5回> 「俺は天才外科医だ」
 健太郎(藤木直人)が食道癌のオペを行うことが決定した。このところ比較的容易な手術が続いていた健太郎はようやく巡ってきた大きなオペにやる気満々。オペを受ける患者の楢崎(松澤一之)とその妻・季子(松美里杷)に対する手術の内容についての説明も、永島(益岡徹)と共に意気揚々と行うのだった。いずみ(観月ありさ)も夫の将来にも関わることと大張りきり。持病克服に協力してもらって以来、健太郎に特別な感情を持ち始めたひろみ(安達祐実)も懸命に健太郎をサポートすることを決めた。
 一方、浜野(石原良純)は学会で発表する論文の準備に取り掛かっていた。院内にアプローチするより、学会での成功こそ出世の早道と判断したという。浜野はそう健太郎に話し終えると、今度のオペからいずみを外した方がいいとアドバイスした。「身内がいると無駄なエネルギーを使うことになる」というのがその理由だった。そして、健太郎は浜野のアドバイス通りにいずみをオペのチームから外した。健太郎の判断を納得できないいずみ。
 数日後、オペは行われ、無事終了との知らせがいずみと翔子のもとに届いた。ひとまずホッとする二人。だが、その後、翔子は永島から健太郎のことが心配だと聞かされた。手術は成功したが、途中何度か危うい場面があり、その時永島がアドバイスしたものの、健太郎はそれを聞き入れようとはしなかった。それに術後は、浜野に誘われた論文制作に熱中し、楢崎のケアを怠っているという。
 そして、この永島の心配が的中してしまう事件が起こった。楢崎の容体が急変。健太郎があらゆる手を尽くしても状態は落ち着かない。一人でその場を乗り切ろうとしてる健太郎を見かねたいずみは、咄嗟に永島に連絡を取っていた。

<第6回> 「健太郎殴られる!」
 外科病棟に伊川佳祐(田中要次)という男性患者が転院してきた。電気工事店に勤める伊川は、勤務中感電事故を起こしてしまったのだ。高杉(藤木直人)は、以前から似た症例研究をやっていたこともあり、担当医となることを永島(益岡徹)に希望。いずみ(観月ありさ)もひろみ(安達祐実)と共に伊川を担当することになった。しかし、入院早々、伊川は「大部屋では嫌だ、個室を用意しろ!」「担当医が若造とはどういうことだ!」などと言い放ち、一気に周囲からブーイングを浴びてしまう。
 大島(伊藤かずえ)は、至急空いてる個室に伊川を移す手配をしたほうがいいと翔子(松下由樹)に進言するが、唯一空いているその個室は、内科が使いたいとの要請があるという・・・何かと辛辣にあたってくる内科婦長・谷本(田岡美也子)との間をこれ以上こじらせたくない翔子は、個室の使用を躊躇していたのだ。「あそこは外科優先の部屋、毅然としてください!」大島は言うのだが・・・。
 それから後も、飲酒に暴言など伊川のわがままぶりは治まる気配はなかった。そして問題は遂に婦長会議にまで上がり、伊川には再び転院の話が持ち上がってしまった。そして、その転院のことを高杉は、決定になる前に伊川に伝えてしまった。「・・・そういうことか、結局おまえも他のやつらと一緒ってことだな」。伊川の言葉にショックを受けるいずみ。ボクシングトレーナーとなる夢を持ち、それが思いがけない事故により挫折しかけている、そんな不安があったから暴言や反抗的態度をとってしまっていたのだ。そんな伊川の気持ちにようやく気づき始めていた矢先に聞かされた転院の話。いずみは、食欲も激減するほどに悩みはじめる。そして、高杉も医師としてその判断が正しいのかを考えはじめていた。


戻る

バックナンバー
[第1-3回] [第4-6回] [第7-9回] [第10-12回] [第13回]