あらすじ
<第1回> <第2回> <第3回>

<第1回> 「いずみピンチ!姑と新人ナースに大奮闘」
 颯爽と風をきって走るオープンカー。ハンドルを握る翔子(松下由樹)の隣りにはごきげんに助手席を陣取るいずみ(観月ありさ)。
 「今時そんな格好するの朝倉ぐらいよ」。派手なアロハを着ていることを突っ込まれるいずみだが、それは後部座席の高杉(藤木直人)だって同じ。たった今、ハワイの新婚旅行を終えて日本に戻ったばかりの二人にとって、今はしあわせ絶頂。いずみは夢にまで見た高杉とのバケーションを叶えられ、最高の気分なのだ。「ラブラブ?」とまりあ(坂野真弥)も愛らしく笑いかけてくれる。だがいずみにとって夢心地は、ここまで。帰ってきたいずみには、いい気分を吹き飛ばす手強い人々が、公私共に待ちうけていたのだ。
 まずその一人はフランス帰りの高杉の母・美鈴(秋川リサ)。つまり、いずみにとっては姑の突然の出現に、ラブラブモードも一気にしぼんでしまった。
 そして、久し振りに復帰した若葉会総合病院外科病棟でいずみを迎えたのは、新人ナース・河合ひろみ(安達祐実)。ひろみは、一年目の新人ナースとは思えぬ優秀さで、ナース7年目・指導係としてベテランナース気取りのいずみのプライドをことごとく粉砕してくれるのだ。
 大部屋の患者たち、原田(坂本ちゃん)、船木(春海四方)、川口(森下潤一)、葛西(森一弥)も点滴の上手さや、薬に関する知識などに関心するばかり。いまだに主任の大島(伊藤かずえ)に叱られているいずみとは本当に対称的だった。
 いまや外科婦長となり経費節約などに気を配る翔子にとっても、いずみはまだドジナースのままだった。だがそんな翔子自身も、最年少の婦長になったという気負いや悩みを抱えていたのだった。特に、内科婦長・谷本(田岡美也子)のあからさまないじめは辛いものだった。
 そんなある日のこと、いずみ宛てに義母からナーステーションに電話が入る。要件は「好きなもの何?」というもの・・・ いずみは「仕事中です!」とそのまま電話をきってしまった。だが、直後に高杉から、今日がいずみの誕生日だから店を予約しようとしてのことと聞いたいずみは、慌てて義母に電話をいれると今夜の食事の約束をするのだった。
 そして、その日の仕事も終え高杉と共に病院を出ようとした時、ナースコールが鳴った。いずみとひろみが担当する大部屋の患者・原田からだ。 すでに私服のいずみに「一人で十分です!」と言い放つと原田のもとへ向かうひろみ。憤慨したいずみはそのまま病院を後にしたのだが・・・。

<第2回> 「スーパー指導係?」
 その日、翔子(松下由樹)は心配で、いずみ(観月ありさ)に尋ねていた。姑・美鈴(秋川リサ)が来てから家の様子はどうなの?と。だが対するいずみの答えは「今朝もおいしい朝御飯つくってくれました」と翔子をあきれさせるもので、翔子は思わず「この先同居でも考えてるかも」といずみに脅しをかけるのだった。だが、翔子のこの脅しが、半ば事実となろうとは・・・。
 なんと美鈴は、検査入院がしたいと大きな荷物を抱え若葉会病院にやってきたのだ。三泊四日のゆったりコース。ほとんどいずみは監視される状況になる。もちろん美鈴もそのつもり、いずみがナースとしてどれほどのものなのかを見定めるためにやってきたのだ。
 フランス土産をナースたちに配り、新任の外科部長・永島(益岡徹)にも挨拶をするなど息子・健太郎(藤木直人)のためのフォローも忘れない。
 しかし、そんな様子を見ていた新人ナースの河合ひろみ(安達祐実)の苛立ちは頂点に達していた。こんないい加減なナースステーションの様子に耐えられないと配置替えを申し出てきたのだ。それまでのいきさつを知らずにいた翔子は慌てて、自分が指導係になることを条件にひろみを思い止まらせるのだった。しかし、婦長であるのに指導係をすることには、ナースステーションを預かる主任の大島(伊藤かずえ)としては大いに不満で、これまでも何かにつけ厳しく口出ししてくる翔子への苛立ちもあり、工藤(ふせえり)、堀内(宮田早苗)、金田(須之内美帆子)ら大島派のナースたちの反感も買うことに。結局このひろみの件以後、ナースステーションの雰囲気は最悪のものになってしまうのだった。
 一方、美鈴は、わずかな間でも、いずみが優秀なナースでないことを痛感。いずみに、ナースのお仕事を辞めては?と切り出していた。もちろん、反発するいずみ。だが、この時いずみは、仕事を辞めて家庭に入って欲しいという美鈴の本心を知らなかった。
 そんな中、大部屋の船木(春海四方)の容体が急変した。ラウンド中のひろみが真っ先に船木のもとに駆け付けた。と、その時船木が突然吐血した。それを見て硬直してしまうひろみ。少し前にも似た状況があった。その時ひろみは現場逃避してしまったが・・・・・・。そして大部屋に駆け込んできたいずみと翔子は、血まみれで苦しむ船木と、頭を強打して横たわるひろみの姿を発見した。

<第3回> 「完璧なナース!?」
 ようやく姑の美鈴(秋川リサ)が1週間の検査入院を終え退院。いずみ(観月ありさ)はホッと肩の荷を降ろすことができた。だが、外科病棟ナースステーションでは、翔子(松下由樹)が河合ひろみ(安達祐実)のことで新たな問題を抱え、大島(伊藤かずえ)らと対立する状況になっていた。患者の容体急変を見るとなぜか動けなくなってしまうというひろみの症状はナースを続ける上では致命的なもの。しかし、これまでそのことを隠し続けても、ナースという仕事に情熱を持ってきたひろみのことを、翔子は簡単には見限ることができない。
「あなたと同じような症状の人で、それを克服して仕事を続けている人は他にもいるわ」
 諦めず頑張ってみましょうと言う翔子の励ましにひろみもうなづくのだった。
 しかし、大島は、ひろみがいなくなって他のナースたちに負担がかかることを懸念し、至急補充要員の申請をすべきだと主張してきた。翔子は大島の言い分を納得し、その申入れを受け入れるが、ひろみがショックを受けるのを心配して、ひろみには内緒にしてほしいと全員に申し渡した。
 だが、そんな翔子の必死のサポートの中にあっても、ひろみはなかなか元気を取り戻すことができず、ついには食事まで喉を通らない状態に陥ってしまった。好き嫌いの多い大部屋の患者たちに、「いつも食事をちゃんと食べることも治療の一つ」と言う立場にあったのに・・・。
 ますます落ち込むひろみ。しかしこれを聞いたいずみは思い立った。食欲が沸くような特別食を作ってきてあげよう!と。いずみは、美鈴に習って、いつもは立つことのないキッチンで懸命にスープを作り、ひろみのもとに届けた。何も知らない美鈴は、健太郎(藤木直人)のために主婦業をやる気になってくれたと勘違いし、一人喜ぶが・・・。そんないずみの努力の甲斐あって、ひろみは少し元気を取り戻すことができた。
 ひと安心で婦長会議に臨んでいた翔子。だがその時、付近でビル火災発生の知らせが入ってきた。急いで負傷者たちの受け入れに入る若葉会総合病院。そして、その緊急事態を知ったひろみも、決意した表情で自ら点滴を外すと、いずみ、翔子らナースがいる救急処置室に向かうのだった。


戻る

バックナンバー
[第1-3回] [第4-6回] [第7-9回] [第10-12回] [第13回]