第7回 2004年2月17日(火)放送 あらすじ

#7 元妻の復讐

 井上部長(小日向文世)が飛び下り自殺を図った。一命はとりとめたが、意識が戻らない。遺書はなかったが、常務になれなかったことが原因なのは間違いない。徹朗(草なぎ剛)は自分を責めた。昨夜義朗(大杉漣)の面会時間を気にするあまり、いつもと違う井上の様子を見逃してしまった。「親父のせいだからな。どうしてくれるんだよ!」。徹朗はいき場のない怒りと悲しみを義朗にぶつけた。
 ゆら(小雪)も心配してくれた。そんな彼女がいれてくれた温かいココア。「おいしい」。徹朗の表情が少し和らいだ。翌朝から徹朗は野菜や果物の特製ジュースを作りはじめた。凛(美山加恋)がうれしそうに見ている。「乾杯!」。徹朗は誰かのためにしてあげることの喜びを感じた。
 井上が意識を取り戻した。「お会いすると言ってます」。断られるのを覚悟していたが、付き添っていた井上の妻は病室に入れてくれた。ベッドの上で井上はぼんやり窓の外を見ていた。「ホントにいい天気だ」。井上は別人のように穏やかな表情をしていた。「すべてのことが遠い昔のことに思えるよ」。井上には職場に戻るつもりはなかった。「奥さんに怒られちゃったよ。息子と娘にも」。井上はつかの間泣いたが、徹朗に向き直ったときには笑みを浮かべていた。「新しい仕事も子供のこともうまくいくといいな。おまえならきっとうまくいく」「はい」。会社人間だった井上はようやく家族との絆に気づいた。徹朗は安心して病室をあとにした。
 「井上部長、もう大丈夫です」。ふと立ち寄ったスーパーでゆらに出会った。「よかった」。ゆらは結婚パーティーの帰りとあってドレスアップしていた。ゆらと立ち話していると呼びかけられた。美奈子(長山藍子)だった。「失礼します」。ゆらが立ち去ると、美奈子は徹朗の顔色をうかがうように言った。「これからどなたかとおつきあいすることがあっても、凛ちゃんのことだけはちゃんと考えてあげてね」。美奈子がゆらをどんなふうに見ているかが分かった。「そういうことは全然考えてませんから」。徹朗は即座にこたえた。
 「お世話になりました」。徹朗にも職場を去る日がきた。居酒屋での送別会にきてくれたのはマミ(山口紗弥加)だけ。徹朗の携帯電話が鳴った。義朗からだった。知りあいの融資話を聞いてもらいたいという。「俺、きょう銀行を辞めたんだよ」。義朗は激怒した。「どうして俺に断りもなしに辞めたりするんだ。誰がおまえを立派に育てたと思ってる。なんとか言ったらどうなんだ!」。なにも言う気になれない徹朗は電話をきった。
 徹朗は珍しく酔いつぶれた。そこへ亜希(田村たがめ)と映画を見てきたゆらが出くわした。「私、知り合いのものです」。いっこうに起きる気配がない。「せっかくのデートなのに」。マミに任せておけばいい。「じゃあ、失礼します」。ゆらは気になりつつも店を出た。
 結局マミが徹朗を自宅まで送り届けた。「お父さん、寝てるんですか?」。初めて目にする父親の姿に凛は驚いたようだ。「お酒をちょっと飲みすぎちゃったの」。マミは徹朗をベッドに寝かすと帰っていった。同じころ、ゆらはベッドの上で眠れない一夜をむかえていた。自分でもなにが原因なのか、分からなかった。
 「一緒にベッドまで運んでくれたのか。ゴメンな」。翌朝Yシャツ姿で目覚めた徹朗が凛とジュースを作っていると、新しい職場となる信用金庫から電話がかかってきた。「では、うかがいますから」。
 呼び出された徹朗に人事担当者から、思いもかけない事実が伝えられた—。

キャスト

小柳徹朗(30) … 草なぎ 剛
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北島ゆら(29) … 小雪
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小柳可奈子(30) … りょう
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宮林功二(32) … 東 幹久
坪井マミ(25) … 山口紗弥加
岸本 肇(24) … 要 潤
石田和也(42) … 浅野和之
勝亦亮太(29) … 大森南朋
谷川亜希(29) … 田村たがめ
小柳 凛(7) … 美山加恋
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小柳義朗(59) … 大杉 漣
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井上啓一(48) … 小日向文世
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大山美奈子(58) … 長山藍子

スタッフ

■脚本
  橋部敦子
■プロデューサー
  重松圭一(関西テレビ)
  岩田祐二(共同テレビジョン)
■アソシエイトプロデューサー
  石原 隆(フジテレビ)
■演出
  高橋伸之(共同テレビジョン)
■音楽
  本間勇輔
■主題歌
  &G「Wonderful Life」
  (ビクターエンタテインメント)
■制作
  関西テレビ
  共同テレビ

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