<第7回> <第8回> <第9回>


<第7回>
 権(木梨憲武)と真理子(羽田美智子)の仮面夫婦関係に変わりはない。寝不足の権に同情した義妹の珠子(榎本加奈子)は、権を自分の部屋で休ませようとする。
 真理子の歯科治療に泣き叫んだ幼稚園児の正博は、自分の後から治療する権の悲鳴に顔をしかめる。正博の次回治療時にたまたま訪れた徹は、泣き喚く正博の姿に「小児歯科専門医に任せたら」と言って真理子を怒らせる。
 紺野家の両親(すまけい、市毛良枝)は、真理子と権に新婚生活を満喫させようと気を利かせて旅行に出かけることに。権と珠子とは結果は同じだと思いながらも了解するのだが、帰ってきた真理子は機嫌が悪い。
 ご機嫌とりに権は、「何でもするから」と言い、真理子は権には無理なのを承知で小児の歯科医療の問題点を調べてくれと頼む。徹夜で考えた権だったが、結局は分からず、じゃあ代わりにとフレンチレストランの予約を頼まれる。
 その日の放課後、権はレストランが休みと知ってガッカリ。そこに現れた英語教師の鬼頭(吹越満)が飲みに誘う。盛り上がっているころ、真理子も徹とバーへ。そこへ、徹の妻急病の知らせに、徹は帰ってしまう。
 酔って帰宅した権に真理子は、腹いせに終末の温泉行きを徹の名前で予約するように頼む。翌日、正博の母が真理子に病院を変わると伝える。ますますイラつく真理子。
 権は、温泉への旅行クーポン券を徹に手渡し、自分の名前を真理子には出さないように頼む。が、バーで真理子と会った徹は権から温泉行きのクーポン券をもらったことを伝えてしまう。複雑な表情の真理子。
 朝、珠子が権に3年G組の仲間と自宅でホームパーティーを開くことを伝える。ところが、真理子の体調が悪いことを知った権は紺野家でのパーティーを断り、結婚前から持っている自分の部屋を提供する。
 権からの電話で真理子の見舞いに訪れた徹は、「一人にして」と言われて帰ってしまう。
 夕方、ベンチでしょんぼりしている権のところへ正博が近づき、二人は楽しそうに何やら話しこむ。パーティーを終えたいずみ(中沢純子)たちもその風景を見て和む。
 翌日の午後、正博が紺野クリニックへ再び治療に現れる・・。

<第8回>
 突然、権(木梨憲武)の母、美鈴(草村礼子 )が上京してくる。権は真理子(羽田美智子)に「ちょっとでもいいから、いい奥さんをやってくれないか」と頼み、真理子もいい新妻ぶりを演じる。
 翌日、美鈴はあわただしく帰っていくが、権のかわりに見送りにきた真理子に、「嫌なら別れてもいいんだよ」と言い、否定する真理子に「だったらサーカス好きな権に付き合って」と頼む。
 その夜、徹(沢村一樹)とデートした真理子は早めに「帰る」と言い出す。
 紺野家では権と珠子(榎本加奈子)が楽し気にダンスをしており帰ってきた真理子はその騒ぎに複雑な思いだ。翌日、真理子はサーカスの入場券を購入する。
 同級生の珠子を好きな3年G組の聡司(井澤健)は、権から珠子のダンス好きを聞き出してクラブに誘うが、「雰囲気が嫌い」と言われる。聡司は権をうらみ、珠子はダンスのことをしゃべった権に文句を言う。
 その夜、寝床の中で権は、「ダンスのことは先生だから話したの」「好きな人のそばにいるのに、その人にはほかに好きな人がいる」と言った珠子の言葉を思い出し、考えこむ。しかし、真理子からサーカスの切符を渡されて喜ぶ。
 翌日、珠子は同級生の妙子(水川あさみ)から権を好きなことを指摘され、あわてて今は養父のもとで暮らす妙子の本当の父親に電話したら、とすすめる。珠子の見ている前で電話した妙子は「会う約束をした」とうれしそうだ。
 そのころ、徹と会い、食事に誘われた真理子は、徹のことを好きといいながら、「行かなきゃ」と帰っていく。権は「真理子さんが初めて誘ってくれた大好きなサーカス」とはしゃぎ気味。
 が、珠子と別れた妙子が、バイクにはね飛ばされてしまう・・。

<第9回>
 サーカスを見に行った翌朝、真理子(羽田美智子)は、権(木梨憲武)がサーカスに来れなかった理由を知る。権は謝るが、真理子は「自分も行かなかった」と虚勢を張る。だが、妹の珠子(榎本加奈子)に実はサーカスに行っていたことがばれてしまう。
 数日後、天地高校では、理事長が、同校で起きた生徒の自殺未遂事件や援助交際疑惑についての職員の意見を聞きたいと言い出し、英語担任の鬼頭(吹越満)が理事会の席上で説明することになる。
 最近の真理子は変だ。徹(沢村一樹)を呼び出した珠子は、権と真理子との関係がよくなったことを告げるが、その時ポケベルで呼び戻された先では、権が腹痛を訴える鬼頭を連れてきていた。鬼頭は診断の結果、虫垂炎と断定され手術することに。
 鬼頭の術後の経過は良好で、理事会にも出られるはずだったが、傷口が開いて退院が延び、権がピンチヒッターに選ばれる。権がリポートの作成に懸命になっているところへ、真理子から「レストランへ行こう」の誘いが。権が恐る恐る断ると怒ってしまう。
 そのうちに、また真理子から「何時になるか分からないが待ってて」と電話がかかる。そのころ、真理子はひとりバーで飲んでいる。レポート作成を後回しにした権は、その真理子を約束の場所で待っている。が、真理子は現れない。真理子の権へのしっぺがえしだった。そのうちに雨が本降りになってくる。
 ひとりで真理子が帰ってきたのを知った珠子は、権を迎えに出かけ、雨に打たれている権を連れて帰る。その夜、権は高熱を出す。珠子は真理子に「サーカスをすっぽかされて頭にきたの?」と言い、権がプライドを捨てて真理子を本心から好きだったことを告げる。
 朝、目覚めた権に珠子は、真理子がサーカスを見に出かけたことを告げ、「姉の気持ちをつかむチャンス」と励ます。理事会に出席した権は、理事長の追及に勇気を奮い立たせて「生徒を信用している」と主張する。その夜、真理子と徹にある決意を告げていた・・。


戻る


[第1-3回] [第4-6回] [第7-9回] [第10-12回]