<第4回> <第5回> <第6回>


<第4回>
 フレンチレストランで権(木梨憲武)は、婚約者の真理子(羽田美智子)からブレスレットを贈られる。権は喜ぶが、それは真理子が不倫相手の徹(沢村一樹)に渡そうとして断られたものだった。
 翌朝、登校途中の珠子(榎本加奈子)が権の部屋に現れ、権のもらったブレスレットを取ろうとしてちぎってしまう。姉、真理子からの贈り物と知った珠子はあわてて登校する。
 その日の朝、天地高校では職員会議が開かれる。恒例の研修旅行地を富士登山でキャンプすることに決定した後、英語教師、鬼頭(吹越満)の提案で、校外での風紀取り締まりを強化することになる。
 3年G組の英語の時間に現れた鬼頭が、授業を開始しようとした途端、気分が悪くなったと珠子が教室を出ていく。歴史準備室を通りかかった珠子は、権が壊れたブレスレットを修理しているのを見かける。
 その日の夕方、職員たちは分かれ分かれに繁華街の見回りに出かけるが、教頭の荒川(小木茂光)組が、黒人男性と話している珠子を見付け、ホテル街の路地へ消えるまでをカメラに収める。
 翌朝の職員室は異様な空気に包まれる。テーブルの上には外人男性と金のやりとりをしたり、別の外人男性と抱き合ったり、裏通りに外人男性と消える珠子の写真がある。
 緊急職員会議が開かれ、荒川は退学を含む珠子の処分を決めたいと言う。担当教師の権はおろおろしている。鬼頭が一任されて珠子に会うが、珠子は「やましいことはしてない」と言うばかり。
 そのころ、フレンチレストランでは、真理子と両親(すまけい、市毛良枝)とそれに仲人の夫妻が談笑している。6時から権をまじえて顔合わせをすることになっていたのだ。
 天地高校では、珠子の件で職員会議が開かれる。真理子に遅れる旨の電話をいれた権を待って会議が開かれる。鬼頭は退学させるべきだと主張するが、権は勇気をふり絞って、とある行動に出る・・。
 レストランには徹が現れ、真理子の友人として紹介される。主役の一人がいないまま、話は盛り上がり、仲人の金田は、「なんなら君が新郎でも」としゃべっている。
 職員会議後、待ち受けていた珠子に、権は再び昨夜のことを問いただす・・・。

<第5回>
 真理子(羽田美智子)と徹(沢村一樹)とが知り合いと知った権(木梨憲武)は喜び、積極的に徹に近づこうとする。姉と徹の関係を知っている珠子(榎本加奈子)は「徹は友達と思っていない」と皮肉るが、権には通じない。
 権と真理子の結婚準備は着々と進むが、権にとって頭の痛い問題が起きる。教頭の荒川(小木茂光)が二人の仲人を頼まれたと思い込んでいることだった。権は「違う」と言いたいのだが、なかなか切り出せない。
 学校では、実力テストの日が迫る。荒川は職員に公正を期すように注意する一方、権の仲人としての準備を進める。しかし、歯の治療を真理子に受けた際、別に仲人がいることを知り、権に「問題を先送りする悪い癖を直せ」と怒る。
 実力テストが始まる。監督者の権は、学校一の秀才といわれる妙子(水川あさみ)のカンニングに気づく。何も言えないまま、2日目に再びカンニングするのを見て自分の歴史準備室へ来るように命ずる。
 権が妙子にカンニングしたことを指摘したところへ来合わせた鬼頭(吹越満)と荒川とが、妙子の荷物検査をするが、不正なものは見つからない。「間違いを認めろ」という荒川の言葉に権は、徹の「正義を貫くことが勇気」を思い出し、あやまらない。荒川は権の態度に怒り、「この学校には合わないのかも」と脅す。
 権の苦境を知った珠子は、妙子の大きすぎる腕時計に注目する。妙子はその腕時計の下にカンニングペーパーを隠していたのだ。妙子が謝りに行った時、すでに権の姿はない。
 落ち込んだ権は、徹に連絡をとるが、徹はホテルで開かれている研究会に出席中。一方、徹は真理子に電話し、ホテルへ来るように連絡している。ホテルへ出かけた権は、徹が3333号室にいることを知る。
 権は徹の携帯電話に電話するが、徹は携帯電話でルームサービスに電話している。迷った末に権は、3333号室に向かい、ドアチャイムを鳴らす。ルームサービスと勘違いした徹がドアを開け、権が入っていく・・。

<第6回>
 権(木梨憲武)は、真理子(羽田美智子)と徹(沢村一樹)との関係を知りながら挙式する。真理子の花嫁姿は権の同僚、鬼頭(吹越満)らが「きれい」とうなるほど美しい。
 二人は真理子の実家で新婚生活をスタートさせるが、あくまで他人のままだ。真理子の両親(すまけい、市毛良枝)は喜んでいるが、二人の関係を知る真理子の妹、珠子(榎本加奈子)は権に同情している。
 休暇を終えた権が出勤し始めるが、義妹の珠子が一緒に登校するのが気になる。担任の3年G組では、美人と権とが結婚したことが不思議らしい。「恋愛の達人」と話している。
 歴史準備室で眠そうな権を教え子のいずみ(中沢純子)が訪れ、権と同じ35歳の男を好きになったと相談する。相手は権の同僚の英語教師、鬼頭だった。
 その鬼頭を、数学の教師、夏子(伊藤裕子)も好きだった。夜の居酒屋で結婚相談にことよせ、気持ちを聞こうとするが、教頭の荒川(小木茂光)らが居合わせ、鬼頭に「結婚の相手は?」と聞かれて夏子はガッカリする。
 真理子と徹の関係は続いている。結婚前から住んでいた部屋に徹を招いた権は、「真理子と会わないでくれ」と頼むが、徹は「真理子が決めること」と取り合わない。
 権の不眠が続く。慰める珠子は、権が姉とキスもしていないことを聞いてうれしそう。間もなく、紺野家恒例のオセロゲーム大会が開かれ、徹も参加するが、権はゲームで気まずい思いをすることに。
 一方、いずみは鬼頭に直接、愛を告白することに。英語の補習後、愛していることを告げるが、それを夏子と帰宅途中の権に聞かれ、入ってきた夏子との間で激しい女の戦いが切って落とされる。
 部屋を出てきたいずみは、立っている権に抱き付いて泣く。「本当に好きなんだ」と言った権は、自分と真理子との関係をだぶらせながら「あきらめずに頑張ろう」と励ます。
 自分だけの部屋にいる権を訪れた珠子は、権の気持ちがよく分かると言う。「好きな人のそばにいながら、その人には別に好きな人がいるから」と言うのだ・・。


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