ザ・ノンフィクション
伯爵と呼ばれる男 ~58歳のアルバイト探し~
「伯爵」と呼ばれる男が31年ぶりにアルバイトを探し始める…58歳の職探しで出会う現実とは…
片眼鏡に長く伸びたヒゲ、真夏でも三つ揃えのスーツがトレードマークの直哉さん(58)は、その独特な装いから人々に「伯爵」と呼ばれてきた。
大学を8年かけて中退後、フリーライターを経て30代からは歌人としても活動。文化人としての顔を持ちながら、生活は祖父母から受け継いだ不動産収入に支えられ、これまで不自由のない暮らしを送ってきた。
ところが58歳になった今、伯爵は31年ぶりに職探しを始めた。きっかけは奈良市の郊外に築250年、400坪の古民家を購入したこと。若いころから文化イベントを企画してきた伯爵にとって、自前の拠点を持つのは長年の夢だった。だが、しばらく人の住んでいなかった古い屋敷は、資材高騰や職人不足が重なり、改修費用は1000万円を超えてしまう…1人暮らしの父の体調不安も重なり、老後資金の心配が一気に現実となったのだ。
片眼鏡のままで証明写真を撮影し、履歴書を書いて、配送ドライバーの求人に応募。伯爵の出で立ちそのままにアルバイトの面接に臨むのだが…
半年の求職活動の末、配送会社に採用されるも、現場に立てば慣れない作業に次々とつまずき、失敗の連続。社会の現実に直面し、自分の限界と向き合う中で、伯爵は“ある事実”にたどり着く。
数奇な人生を歩んできた男の新たな挑戦の行方を追った…
片眼鏡に長く伸びたヒゲ、真夏でも三つ揃えのスーツがトレードマークの直哉さん(58)は、その独特な装いから人々に「伯爵」と呼ばれてきた。
大学を8年かけて中退後、フリーライターを経て30代からは歌人としても活動。文化人としての顔を持ちながら、生活は祖父母から受け継いだ不動産収入に支えられ、これまで不自由のない暮らしを送ってきた。
ところが58歳になった今、伯爵は31年ぶりに職探しを始めた。きっかけは奈良市の郊外に築250年、400坪の古民家を購入したこと。若いころから文化イベントを企画してきた伯爵にとって、自前の拠点を持つのは長年の夢だった。だが、しばらく人の住んでいなかった古い屋敷は、資材高騰や職人不足が重なり、改修費用は1000万円を超えてしまう…1人暮らしの父の体調不安も重なり、老後資金の心配が一気に現実となったのだ。
片眼鏡のままで証明写真を撮影し、履歴書を書いて、配送ドライバーの求人に応募。伯爵の出で立ちそのままにアルバイトの面接に臨むのだが…
半年の求職活動の末、配送会社に採用されるも、現場に立てば慣れない作業に次々とつまずき、失敗の連続。社会の現実に直面し、自分の限界と向き合う中で、伯爵は“ある事実”にたどり着く。
数奇な人生を歩んできた男の新たな挑戦の行方を追った…