数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
フィギュアスケート界を楽しく語ります!
歌子の部屋
番外編
世界選手権ディレクターインタビュー
3月24日~28日まで、スウェーデン・ストックホルムで開催された世界フィギュアスケート選手権。コロナ禍により前年のカナダ・モントリオール大会が中止となり、今大会は「バブル」開催となりました。
選手にとっても放送する側にとっても異例の大会を現地で体感した、岡ディレクターにインタビューを行い歌子先生よりコメントを頂きました。

ストックホルムの様子
コロナ対策について
■大会期間中はどのように過ごされたのですか―
バブル外である僕たちの行動を大会側が制限することはありませんでしたが、フジテレビの独自ルールを決めて生活しました。マスク着用と体温検査の徹底、外食はせずに最低限の食べ物や飲み物を買って部屋で過ごしたり、移動は大きなワンボックスカーを2便に分けてホテルと会場の行き来のみとしました。
ストックホルムの街並みを初めて見たのは帰国前日。PCR検査で市内の病院に行った時、車窓からの景色に「こんなに綺麗な街だったんだ」と感激しました。
■大会会場は、どのような対策がされていましたか―
会場に出入りするたび検温と健康チェックがありました。僕たちが中継業務を行う会場外のプレハブ小屋にも大会スタッフの方が消毒やゴミの回収にこまめに来てくれていたので、コロナ対策は万全だったと思います。
■どのような検査を行いましたか―
日本から派遣されたスタッフの検査は計8回です。
【PCR検査 計5回】
・派遣メンバー決定時 ・日本出国時 ・スウェーデン出国時 ・日本帰国後 ・隔離3日後
【抗原検査 計3回】
・大会3日前 ・女子ショート ・女子フリー
ストックホルムでの検査はすべて鼻からの検査だったので、少し辛かったです(笑)
コロナ禍の中での世界選手権を感じて
■この大会を経て感じたことは―
大会を通して感じたことは、やはり選手たちは「日頃積み重ねたものを出す機会を求めている」ということです。
ご存じの通り、今大会選手たちは全種目で五輪代表枠を獲得するという素晴らしい活躍を見せてくれました。特別な年の努力の成果を、テレビの前の皆さんに感じて貰えたなら現地に行ったかいがあったのかなと思います。
選手と視聴者の橋渡しが出来るよう、これからも誠心誠意仕事に臨みたいと思います。
歌子先生からのメッセージ
私たちは普段フィギュアスケートのテレビ放送を見る時に、カメラの切り替わりなどあまり意識せずに受け入れています。それは岡さんのような仕事をされている方たちが、しっかりとみんなの演技を見て、事前にしっかりと下地を固めてくれているからだったという事を知りました。演技を知らなければカメラが選手を上手に撮ることもできませんよね。
また、限られた状況の中でできる限り選手の事を伝えようとしてくださっている事も感じました。どんなスポーツにも言える事ですが、会場に来られない皆さんに競技のことを伝えられるのはテレビやメディアの方々がいてこそだと思います。テレビの方たちに、これからもしっかりと伝えていただけるように、私たちもちゃんと熱意のこもった演技をお届けできるように頑張っていきたいと思います。
■ありがとうございました。

歌子先生近影
- 長光歌子(ながみつ うたこ)