数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
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歌子の部屋

番外編

村上右磨選手インタビュー

1992年12月12日生まれ。3歳の頃からスケートを始め、現在は地元の建設会社に勤めながら選手生活をしている。2020年末に行われた全日本選手権の500mでは国内最高記録で優勝、スピードスケートの第一線で活躍する村上右磨(ゆうま)選手にインタビューを行いました。(インタビュー日:2021年2月24日)

村上右磨選手

村上右磨選手

村上右磨選手について

■スケートを始めたきっかけを教えてください―

 スケートを始めたきっかけは兄がスケート少年団に入ったことです。兄のスケートの練習を親と見に行った際に初めてスケートを滑ったところ、最初から兄よりも上手に滑れたのが嬉しくてスケートを続けることにしました。始めた頃はスピードスケートの選手になろう!オリンピックに出よう!と思っていたわけではなく、大会の際に来るクレープ屋さんなどの出店でおやつを買ってもらいたかったので大会に出場していました(笑)。
 小学生から中学生まではサッカー部、高校生では陸上部に所属し冬だけスケートの練習をしていました。サッカーが大好きだったのでサッカー選手になりたいと考えていた時もありましたが、高校2年生の時に帯広に屋内スケートリンクができ、練習環境が整ったことでタイムが伸びたのでスケート選手の道に進みました。

■屋内リンクと屋外リンクのどちらが好きですか―

 寒いのが苦手なので競技でレースをするなら屋内リンクが好きです(笑)。
 ですが遊びで滑るのならば太陽の下でスケートをすると気持ちが良いので、屋外リンクに行きたいです。競技のレースで屋外リンクを滑る場合は気温の変化や風の有無によりリンクコンディションがどんどん変わり、それが勝敗を左右してしまう要因になってしまうので運も持ち合わせてないと勝てない繊細なレースになります。見ている側であれば屋外リンクでのレースはとても面白いと思います。

■練習中や競技中に感じる楽しかったり苦しかったりする事を教えてください―

 スピードスケートの練習は自分の限界にいつも挑戦しなければならず常に苦しくて辛いです(笑)。
 ですが私の苦手な自転車トレーニングでは、海を見ながら走れたり、山を登れば綺麗な景色を見ることができたり、車に乗っていては気がつかないその土地の面白さを発見できることがとても楽しいです。
 1番楽しいと思える瞬間は、目標としている大会で良い滑りでレースができた時です。目標タイムを更新できた時は練習を頑張ってきてよかったとすごく思います。

海

沖縄合宿の自転車練習で出会った海の景色

■ここはほかの選手には負けないというストロングポイントを教えてください―

 背筋力です(笑)。
 スケート選手は見た目でもわかるように足の力がとても強く、スクワットなど足の筋力を使うトレーニングではびっくりするようなウエイトを持つ選手が多くいますが、自分は突出して強いというわけではなくトップ選手のなかでは並みの方だと思います。ですが背筋力でスケート選手に負けたことはありません(笑)。
 これからも強みの背中の強さを生かして頑張ります!

■社会人スケーターの一日を教えて下さい―

 現在私が所属している高堂建設株式会社からは、「オリンピックに向けて練習に集中して頑張っていいよ」と言っていただいており、業務などはせずに練習に取り組ませてもらっています。夏場の練習拠点が帯広なので、練習のない日は会社に出社し社長や社員の方と練習状況の報告などをしながら社会人スケーターとして活動させてもらっています。

■来シーズンの目標を教えてください―

 北京オリンピックで金メダルです!
 ワールドカップ前半戦では日本記録や世界記録の更新にもチャレンジしていきます。そのためにも常に向上心を持って様々なことにチャレンジしていきます!

長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)