数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
フィギュアスケート界を楽しく語ります!

歌子の部屋

vol.20

対談企画 ゲスト:佐々木彰生先生

氷上のエンターテイナーとして人気を誇り、引退後は浪速のスケートリンクで指導者として働き始めた佐々木彰生さんにお話を伺いました。

目指すインストラクター像

佐々木彰生先生と長光歌子先生

まだインストラクターになって間もないので難しいと思うのですが、将来的に生徒たちにはどうなっていって欲しいなどはありますか?

後悔しなければいいかなと思います。僕もそうだったのですが、選手たちは青春時代の大半をスケートにつぎ込むことになると思います。それにつぎ込んだからこそ得られるものをちゃんと得てほしいと思います。

現役から離れてまだ間もないからこそ響く言葉ですね。

スポーツは結果が全てのような所があると思いますが、スケートとちゃんと向き合えて、自分なりに努力をしていれば、結果はちゃんとついてくると思うので、中途半端にやって中途半端に人生を費やしてしまうようなことは勿体ないと思っています。

大阪で教えている人間としては、こんなにしっかりした考え方を持っている若いパワーが大阪にやってきてくれてうれしく思います。

僕自身もどんどん勉強して成長していきたいと思っています。生徒を後悔させないようにサポートしていかなければと思いますし、自分が現役時代にある程度上を見ることができたと思うので、その快感というか、そういう世界を見せてあげたいんです。そのために生徒たちを支えていければと思います。自分のようになってほしいですし、逆に自分のようになってほしくないですね。

しんどいことや辛いことを経験する事もスポーツの一面だと思いますし、後悔しないで欲しいという言葉はとても大切だなと思います。久しぶりに若い先生のお話が聞けて私も頑張ろうと思いました!

佐々木さんから歌子先生への質問

歌子先生にとって、インストラクターのやりがいや魅力はどんなところでしょうか。

やっぱり生徒の成長がみられることですね。生徒たちの青春時代のほとんどに関わることになるので、人格形成にも関わってしまっている部分があると思うんです。すごくやりがいのある仕事である反面、すごく怖い部分でもありますね。時々本気で生徒を怒ってしまい、後で反省したり後悔することもありますが、選手達と一緒に泣いたり笑ったり怒ったり出来ることが魅力でもありますよね。

こちらも本気で生徒に接しているので、怒ってしまう時があります。でもだからこそ大ちゃんと歌子先生の関係は素晴らしいと思います。いつも本気でぶつかり合ってましたよね(笑)それでもお二人とも謙虚なんですよね。トップに行ったのに皆に等しく優しいですし。そんな先生になりたいと思いますし、そんな生徒を育てたいと思います。

若い先生に褒められると照れてしまいますね(笑)

僕は正直なところ、聞いてみたいというよりは実際に歌子先生に習ってみたいですね。

そんな、とても教えられるようなことはありませんよ(笑)

僕もたくさんの先生についてきたわけではないですし、他の環境で習ってみたいと思うんです。僕は現役時代、他の選手は今この時ももっと努力しているんじゃないかと思って自分を奮い立たせていました。

歌子先生からのアドバイス

私もそうだったのですが、生徒たちと一緒に成長していって欲しいと思います。生徒にしっかり関わって、成長していく喜びを一緒に味わってほしいです。無駄なことなんか一つもないですし、もし失敗してもその経験がすべて身につくので、失敗を恐れずチャレンジしていけば良いと思います。私なんか失敗がとても沢山あって、でもその経験が、その次にしんどかった時の力になってきたと感じています。簡単に成功してしまうと何も残らないんですよね。本当に色々な経験をしていただきたいと思います。それを選手に還元してあげてください。試合の瞬間はすぐに過去になってしまうけれど、選手が輝いたその時に横にいてあげられるというのが物凄く幸福な瞬間だと思います。佐々木さんが真駒内の全日本選手権の時に味わったという感覚を、佐藤亜希子先生も味わったと思いますし、その感覚を多くの選手に味あわせてあげて欲しいですね。

佐藤先生とは、あの時初めてハイタッチしたかもしれません。

そういう瞬間というのは、すべての苦労が喜びに変わる瞬間ですよね。沢山そういう瞬間が来ればいいですね。それまでどれだけケンカをして言い合いをしても(笑)

僕はあまり先生とケンカしたことないですけれど(笑)

これからもずっと応援しています!

ありがとうございます!頑張っていきます!これからもよろしくお願いいたします!

本日はありがとうございました。

佐々木彰生先生
長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)