数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
フィギュアスケート界を楽しく語ります!

歌子の部屋

vol.5

対談企画 ゲスト:樋口美穂子先生

山田満知子先生のアシスタントコーチとして、村上佳菜子や宇野昌磨を育てた樋口美穂子先生にお話を伺いました。

宇野昌磨選手について

樋口美穂子先生

宇野選手は、どんな性格なんですか?

いいかげんです(笑)めっちゃいいかげん!

そんな感じは全然しないですけどね。

何を聞いても「どっちでもいいです」っていうんです(笑)
体調はって聞くと「普通でーす」
〇〇はどうする?って聞くと「どっちでもいいでーす」みたいな(笑)
昔に比べると、だいぶしゃべるようにはなったんですけどね。

あんまり喋ってくれないですよね。

口数が多い方ではないですよね。でも友達と喋るときは全然違うんですよ。
結構やんちゃなんです(笑)

たまには、私とも喋ってって、言っといてください(笑)

わかりました(笑)

宇野選手への教え方

これからもっと大きな舞台で活躍するために、色んな経験が大事になってきますよね。でも、宇野選手は、力だけで押していくというタイプじゃないじゃないですか?スケーティングもすごいなってちょっとビックリしました。スケーティングは、どう教えてるんですか?

あの子、フットワークが嫌いなんですよ…

えーほんとに?

オフのときもフットワークの先生を呼んだんですけど、物すごく嫌そうで(笑)

そんな風に見えないですよー

ちゃんとスケーティングしなさいって言っても、ほとんどやらないですし、どっちかと言えばプログラムの中で覚えていってる感じですね。ステップだけという練習はあんまりしていないです。

意外ですね。曲かけの中で曲に乗せてステップするっていうイメージなんですかね?

ですかね…
今年からやらせますよ!無理やりでも(笑)

宇野選手の今

宇野選手が今成長していると思う部分はどこですか?

そうですね、今年からシニアに参戦して、毎回色んなことを感じて、ウォームアップの仕方も違うし、調整の仕方も違うし、彼にとっては、新鮮だと思うんですよね。ジュニアの時って、試合前ガーッと動いて、動きすぎて本番の時に疲れてっていうことがあったんです。それを少しずつコントロール出来るようになってきたかなって思いますが、まだまだ、色々勉強している最中ですね。

でもえらいですね。大輔はジュニアからシニアに上がって1年目の時は、もう頭が真っ白で何も覚えてないって言ってましたよ。

昌磨も覚えてないんじゃないですかね。でもなんとなくそんな感じがしてちょっと

宇野選手は、振付とか覚えるの早そうですよね?

めっちゃ遅いです。

ほんとに?

ただ昌磨は、独特の昌磨ワールドみたいのが何かあるなーという感じがするので、それはなくしたくないなと思って、あんまり押し付けないようにしてるんですよね。

それが個性を生むのかもしれませんね。

ですかね…。

大輔もそうだったけど、宇野選手には、あまり欲がなさそうな気がしますけど…。

「あーしたい」「こーしたい」とかは、あんまり言われたことがないですね。「氷の上で、もうちょっと練習したい」とかそれくらいですかね。例えばショートやる?フリーやる?って言ったらどっちでもいいみたいな感じです。でも負けず嫌いは、大ちゃんもそうだったけどありますね。ちょっとムキになってやってる時もありますよ。

長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)