EPISODE.01
2026. 04.08
天才法医学者・
彼を迎えて厚生労働省主導で新たに立ち上げられたのが、法医学専門チーム「メディカルイグザミナージャパン(MEJ)」。官僚の
パートナーでもある後輩・
MEJスタート前日、浮かない顔で準備をしていた麻帆の前にアメリカ帰りの真澄が現れるが、二人の会話は噛み合わない。そして翌朝、スタッフルームで横になっていた真澄のもとに、現場からの連絡が入る。真澄と麻帆が向かったのは、17歳の少年が倒れていた水深40センチの池。刑事の
そして始まった、MEJ初の解剖。麻帆にとっては現場に続いて、解剖室も初めて入る場所だ。法医学者の
その後、解剖で判明した死因は「溺死」。しかし少年の体には意識を失った形跡も、抵抗の痕跡もなかった。なぜ、わずか水深40センチの池で、彼は命を落としたのか!?事故か、事件か、それとも……。
“遺された痕跡”が語る“真実”と、そこに残された人々の想い。ひとつの死を起点に、真澄と麻帆、そしてMEJの挑戦が始まる。その真実に辿り着いたとき、見えてくるのは、失われた命の奥に確かに存在した“愛”のかたちかもしれない―。
アメリカでメディカルイグザミナーとして数多くの検死を担当してきた変わり者の天才法医学者。エリートでありながら、無造作な髪に気取らない装いと、どこかつかみどころのない人物。誰に対してもフラットに接し、物腰は柔らかいが、自身の信念は決して曲げない。わずかな矛盾も見過ごすことができない性格で、口癖のように、自ら問いかけるように「矛盾します」とつぶやく。また、常識や先入観に縛られず、仕事に一切の妥協を許さない真澄は、ときに自ら現場に足を運び、徹底的に真実を追い求める。不器用で少し風変わりな性格ゆえ、MEJのメンバーを振り回すことも少なくない。しかし、“LOVED ONE(遺体)”と向き合った瞬間、その空気は一変。圧倒的な観察力と独自の視点で真実を導き出し、“死”の先にある“生きていた時間”を静かにすくい上げていく。

真澄とバディを組むMEJのセンター長。母子家庭に育ち、国の制度に支えられてきた過去を持つ。その経験から、「どんな人も笑って暮らせるような制度を作りたい」と官僚を志し、厚生労働省に入省。しかし、思うような成果を上げられず、出世競争にも敗れ、30代半ばを迎えて行き詰まりを感じていた。そんな折、厚労大臣の肝いりで発足した前例なき組織・MEJのセンター長に突然抜てきされる。医師免許もなく、法医学という未知の分野に戸惑い、弱音を吐きながらも、“死因不明”の裏に潜む現実と向き合う中で、次第に覚悟を深めていく。そして、机上の制度では救えない現実を知り、官僚としての使命と居場所を見いだす。

厚生労働省の社会・援護局に勤める官僚。聞き上手で人当たりの良い柔らかな人物。麻帆の後輩でありパートナーでもある。急きょMEJへ異動となった麻帆を気にかけ、陰ながら支える存在。また、麻帆のボヤキに根気よく付き合い、時に背中を押し、時に黙って寄り添う。前線に立つわけではないが、その静かな支えが、麻帆の原動力となっている。

所轄の敏腕刑事。鋭い眼光で容疑者を追い詰める現場主義の実力派。MEJ導入当初は「机上の論理」だと反発し、真澄や麻帆と対立するが、科学でしか見えない真実を前に、少しずつその力を認めていく。真澄とは軽口を交わしながらも信頼を築き、麻帆とは働く女性同士として共鳴し、時に不器用な優しさで背中を押す存在になっていく。

死後画像診断(Ai)を専門とするロジカルな分析が得意な法医学者。大学院博士課程に在籍し、死後CT画像から死因を導き出すことを得意とする理論派。頭の回転が速く、議論では一歩も引かない自信家だが、その強気な態度の裏には、ポスト不足という現実に行き場を失った焦りと傷を抱える。将来を嘱望されながらも「今回は見送り」という曖昧な理由で昇進を逃した過去を背負い、MEJへの参加も「研究キャリアをつなぐための選択肢」と割り切っている。理想と現実のはざまで揺れながらも法医学を続ける意味を模索している。

被害者の痛みに寄り添う臨床法医学専門の法医学者。児童虐待や刑事事件、医療事故など実務に直結するテーマを研究する大学院生。幼少期に虐待を受けた経験から、「目立たず、逆らわず、生き延びる」ことを選び、勉強を武器に生きてきた。理論やデータ整理には抜群の強さを見せる一方、現場の不測の事態や感情が交錯する場面では不器用さもにじむ。家庭を持ち、まもなく父親になる立場として将来への不安も抱える中、MEJに参加。誰よりも被害者の痛みを想像できてしまうその優しさが、チームに静かな厚みをもたらす。

白骨遺体と向き合う骨オタクの法医学者。法歯学・骨学を専門とし、歯牙鑑定や骨の損傷痕から身元や年齢、生活背景までを読み解く秀才。情報が極端にそぎ落とされた遺体ほど闘志が湧くという研究肌で、沈黙した“骨の声”に耳を澄ませることに無上の喜びを見いだす。一方で私生活はアクティブ、物言いはストレート。忖度なく事実を突きつける姿勢は、時に周囲をたじろがせるが、その率直さこそが彼女の強み。当初は腰掛けのつもりで参加したMEJで、やがて現場の重みと真正面から向き合うことになる。

数字だけを信じる孤高の検査技官。臨床検査技師資格を持ち、薬毒物検査や化学分析を一手に担う分析官。口数は少なく人付き合いも得意ではないが、検査と向き合うときの集中力は群を抜く。「人は怖い、だが結果は嘘をつかない」と信じ、数値という絶対的な証拠に自らの居場所を見いだしてきた。静かに、しかし確実に真実へと迫るその姿勢が、MEJの科学的基盤を支えている。
