西日本豪雨被災地 広島県で「サザエさん上映会」を開催
[2018年12月14日更新分]
11月17日は熊野町でTSSの金田祐幸アナ、18日には三原市でTSS新人・市場里奈アナが参加しました。両会場あわせておよそ500人の方にお集まりいただき、上映会の後にはサザエさんやTSS公認キャラクター・ヒロシマイケル、アナウンサーたちと一緒に記念撮影。子どもたちの笑顔が印象的でした。
西日本豪雨の被災地は広範囲にわたります。一人でも多くの方が笑顔になって頂けるよう今後も活動を続けてまいります。
フジテレビ 西山喜久恵アナウンサーからのメッセージ
あの豪雨災害から4か月、故郷広島の被災地支援に後輩の大川アナと一緒に行ってきました。今回訪問できたのは、熊野筆で有名な熊野町と三原市の本郷町。どちらも多くの犠牲者が出た町です。山間部の山肌には、地面がむき出しになったままのがけ崩れの跡や増水したであろう支流の土手には土嚢が積まれたままだったりと、まだまだ復興には時間がかかると感じました。
初日に訪問した熊野町で担当の教育委員会の方と打ち合わせをした際、「今年の夏はことごとく子どもが楽しみにしていた花火やプールのイベントが中止になってね。今回こうやって楽しいイベントを企画できて町の子どもたちは喜んでいるんですよ。」と聞いて心が痛みました。「広島の子どもたちは、今年の夏をどんな気持ちで過ごしていたんだろう?」と。
4か月過ぎ、やっと「みなで楽しもう!」という気持ちになれた町のみなさんの為にも楽しいイベントにしたいと力が入りました。
2日間とも心に残りましたが、初日の熊野町のイベントは、特に忘れられないものになりました。実は、広島の被災地での初めてのイベントということもあり、スタッフも私も始まる前ピリピリしていました。「どれくらいの人が集まってくださるのだろう?みなさん楽しんでくださるかしら?」特に金田アナは、今年被災地の災害取材でしか熊野町に来ることがなかった為、「今回のサザエさん上映会に熊野の人たちがどこまで関心を寄せてくれているのかわからない」と心配しきりでした。しかし、そんな金田さんの心配をよそに、400人ものお客さんが会場に集まってくれました。しかも、TSSのキャラクター「ヒロシマイケル」がもみくちゃにされるなど、私たちが登場する前から楽しい会場の雰囲気にでき上がっていたのです。本当に町のみなさんが楽しいイベントを待ってくれていたのだとわかりました。
イベントの最後に「サザエさん」の歌を大合唱しました。
「みんなが笑ってる~。お日様も笑ってる~。
るーるるるるるるー。今日もいい天気―。」
歌っている時のみなさんの楽しそうな笑顔。あの時の幸せな一体感は、何だろう?
恐らく、誰もが子どもから親しんできた「サザエさん」のなせるマジックがそうさせたのだと思います。大人も子どもも心から笑顔になれて楽しめる、そんなひと時を熊野町や、本郷町のみなさんと共有できて本当に幸せでした。みなさんの笑顔を見に何度でも訪れたいです。
文:西山喜久恵(フジテレビ アナウンサー)
フジテレビ 大川立樹アナウンサーからのメッセージ
今回は広島県の熊野町、三原市にて「ずっとおうえんプロジェクト」としてサザエさんの上映会やアナウンサー体験などをみなさんと行いました。
現地に着き、豪雨被害を受けた地域の視察をしました。現地に赴くことでしか感じ取ることのできない、被害の様子を見ることができました。今回のプロジェクトを全力で取り組むことで、なにか地域の子どもたちやご家族のみなさんに、元気や笑顔を届けることができたらなと思いました。元気で明るい子どもたちが大勢来てくださり、みなさんの笑顔を見て私たちも元気を頂いていました。
サザエさんの上映後には、サザエさんの歌を歌ったり、笑顔で記念撮影をして家族で楽しまれている様子がとても印象的でした。今後もこのような活動に積極的に取り組んでまいります。
文:大川立樹(フジテレビ アナウンサー)
TSSテレビ新広島 金田祐幸アナウンサーからのメッセージ
はじめての「ずっとおうえんプロジェクト」、今回は安芸郡熊野町でサザエさんの上映会に参加しました。広島県の中でも大きな被害があった大原ハイツがある地域です。熊野町へ向かう途中、被災地である矢野地区を通りました。と同時に、発災直後の被災地の様子や土砂のにおいに、4年前の災害を思い出し被災者のみなさんへの感情が込み上げてきたことを振り返っていました。また、ぐちゃぐちゃになった車が並んでいた道路がすっかりきれいになっていることや、反対にまだまだ被災の爪痕が残る地域も見ながら会場に着きました。
会場の熊野町民会館はとても広く、みなさんにどれくらい集まっていただけるかな?と思っていましたが、我々のいる控室にも元気な子どもたちの声が聞こえてきて、最終的には400人を超える地域のみなさんに集まっていただくことができました。
プロジェクターで大きく投影して見るサザエさんは、テレビとは一味違いました。私だけでなく、子どもたちも普段とは違いワクワクしながら見たことでしょう。その後は、会場の全員でサザエさんの歌を大合唱。子どもたちだけでなく大人のみなさんも積極的に参加してくださる会場の雰囲気に、感動すらしました。
最後は会場に駆けつけてくれたサザエさんやヒロシマイケルも加わり、一緒に記念撮影。長い長い行列ができ、最後の方には45分も待っていただく事態でしたが、その分たくさんの子どもたちの笑顔を見ることができました。子どもたちは正直なので、今回の災害でもたくさんの心の傷を抱えています。それを少しでも和らげることができる空間を、会場に集まったみなさんと作り上げることができたような気がします。普段の被災地取材とは違った体験、これから私自身が伝える言葉も変わっていくことを感じる貴重な経験でした。
文:金田祐幸(TSSテレビ新広島 アナウンサー)
TSSテレビ新広島 市場里奈アナウンサーからのメッセージ
イベントでは、まず私たちアナウンサーの仕事を知ってもらおうということで、どんな仕事をしているのかの紹介や、会場のみなさんと一緒に発声練習・滑舌練習を行いました。子どもたちも大きな口を元気いっぱい開けて参加してくれました。
最後に「サザエさん」、テレビ新広島のキャラクター「ヒロシマイケル」、さらに三原市のキャラクター「やっさだるまん」が合流し、写真撮影を行いました。このトリオのコラボレーションはなかなか見られないので、みなさん最高の笑顔で写真を撮ってくれました。
イベント終了後には、被災者のお宅へ訪問させていただきました。被災現場を目の当たりにすると、災害がいかに恐ろしいものなのか、またそれに対する準備がいかに大切なのかを痛感しました。被災されたご家族のお話も聞かせていただいたのですが、みなさんの前向きに進んでいる姿に、こちらが元気づけられました。
豪雨被害の大きかった三原市。まだまだ、災害の爪痕は残っていますが、人々の懸命に生きる力を今回のイベントを通じて感じました。多くの方が元の生活に戻ることができるまで時間はかかるかもしれませんが、1日でも早くたくさんの人の笑顔が生まれることを心から願います。
文:市場里奈(TSSテレビ新広島 アナウンサー)