フジテレビのCSR活動 2013年度~2020年度

2010年度活動報告

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2010年度 東日本大震災被災地支援活動報告

(1) 全体による取り組み

こどもおうえんプロジェクト

東日本大震災発生直後に、被災した子どもたちを支援する「こどもおうえんプロジェクト」を立ち上げ、おもちゃや絵本・文房具などを届ける支援活動を実施。フジテレビ社内やフジ・メディア・ホールディングス各社、FNS系列各局などから集まった品々を被災地や避難先に直接届けました。

こどもおうえんプロジェクト

<届け先>
3月26日 東京都内の避難所3箇所・・・段ボール10箱分
3月31日 宮城県南三陸町、気仙沼市の避難所3箇所・・・段ボール27箱分
4月13日 岩手県大槌町、釜石市内の保育園・小学校など計6箇所・・・段ボール35箱分
4月19日 福島県会津若松市内の小学校(避難している大熊町の2小学校合同始業式) ・・・段ボール28箱分
4月23日 福島県須賀川市、郡山市、福島市の避難所計3箇所・・・段ボール21箱分
5月9日 岩手県医師会・・・段ボール88箱分
その他 日本財団、マルシェジャポン仙台、
早稲田大学ボランティアセンターなどに48箱
以上、段ボールで総合計257箱を届けた(5/11現在)

震災サイトの設置と運用

  • フジテレビホームページに、「安否情報案内」「災害関連情報」のポータルサイト「フジネットワーク募金」告知を設置。また、動画による「被災地伝言板メッセージ」(情報制作局がコンテンツ制作)も設置、運用。
  • データ放送で「計画停電情報」や「防災関連情報」の緊急対応を図る。東日本大震災救援「フジネットワーク募金」の告知をフジテレビホームページTOPをはじめ各サイトに掲載。

「ひとつになろう日本」キャンペーンプロジェクト告知

  • ロゴデザイン、スポット制作、プロジェクトの告知展開。
  • 「フジテレビ★プラネッツ」内にて、東日本大震災に係わるキャンペーン 「ひとつになろう日本」のサイトへのリンクバナーを設置。

(2) FNSチャリティキャンペーンによる取り組み

東日本大震災への義援金募集

2011年3月11日に発生したマグニチュード9.0という世界でも最大級だった東日本大震災。「激甚災害」に指定されたこの震災の被災者救済の一環として、3月13日午前0時20分よりフジネットワーク募金の受け付けを開始した。この緊急支援は4月30日まで行われ、義援金の総額は15億2828万5111円となった。
全国から寄せられた善意は、日本赤十字社を通じて被災者の皆様の生活復興のために使われる。

事業収益の寄付

『クイズ!ヘキサゴンII』から、サーターアンダギーの新曲「会いに行くからね」の着うたの販売収益を全てフジネットワーク募金を通じて、東日本大震災で被災した方へ寄付。

(3) 放送番組による取り組み

<報道局の活動>

東日本大震災と報道

東日本大震災は、地震・津波・原発という日本が初めて経験する複合災害である。私たちの生活は未知の危険に脅かされており、多くの人が正確な情報を求めている。テレビは災害情報を国民が知る上でとても重要な存在であり、フジテレビ報道局は「国民の生命財産を守る災害報道」を続けている。テレビ放送の公共性を鑑み、責務を果たすことに全力をあげている。

災害報道の考え方

フジテレビ報道局は元来、次の考え方で災害報道の準備を行っている。
(1) 「災害を未然に防ぐ警告報道に努める」災害を極力小さな被害に食い止めるため。
(2) 「災害発生は直ちに映像で報道する」被災地域に客観情報を伝えるため、及び全国の世論と機関に客観情報を基に災害対処方法を考えるよう促すため。
(3) 「安全情報・危険情報は優先順位を考慮し記事編集して速報する」人命と財産の保全の急務を達成するため。

3・11東日本大震災発生直後の報道

フジテレビ報道局は、北海道~東北~関東での強い揺れを覚知し直ちに報道特別番組を開始した。そして、大津波、原発事故に事態は展開し、当初3日間は24時間報道を続けた。
このFNN報道特別番組は、連続放送時間が61時間に及びFNN(フジニュースネットワーク)28社全社による合同取材報道態勢を組んだ。

【1】直後報道内容

(1)日本列島ほぼ全域の沿岸で大津波警報、津波警報、津波注意報が発令されたため発令内容を直ちに速報。避難を促した。
(2)生中継の映像で津波襲来を報道。北海道~関東の太平洋岸や全国の沿岸から避難を促した。
(3)全国の被災情報を整理して速報。
(4)生中継の映像で避難遅れや火災発生を速報し、いち早い被災者の救出を促した。
(5)県が連絡不通だとする市町村の上空からヘリコプター中継し、いち早く被害の深刻さを報道、安否確認を促した。
(6)生存者数、行方不明者数、犠牲者数など安否消息を断続的に調査し報道。
(7)首都圏に溢れる帰宅困難者に交通情報の速報を続けた。
(8)ライフライン情報、例えば断水、停電などの情報を断続的に報じた。
(9)福島の原発で異常事態が発生していることを速報。

【2】初動取材・報道での考慮
今回の初動取材・報道では次のことを考慮した。

(1)「不安をあおらず、正しい情報を整理して伝える
この震災は被災地域が極めて広範囲に及んでおり、安全・危険情報やライフライン情報など情報は膨大な量である。フジテレビでは速報の優先度を常に考慮して情報整理し報道した。
(2)「全国ニュースと地域ニュースの両立
地域レベルの安全危険情報は東北3県のテレビ局発で報道、全国レベルの安全危険対策情報はフジテレビ発で報道、人命を最優先しながら、すべてのニュースを網羅する。被災地域の人々がテレビ報道を見て有益な情報を得られることが最も大切である。

3月14日東日本大震災発生から4日目以降の報道

フジテレビ報道局は、大震災発生後4日目以降も総力取材を続け長時間報道を行った。
特に4日目は、FNN報道特別番組と情報番組で全放送時間震災報道に徹した。
5日目から8日目までもFNN報道番組が1日8時間以上、情報番組と合わせると15時間以上の震災報道を行った。

【1】報道内容

(1)余震や誘発地震と見られる地震を断続的に報道。
(2)未だ人命救助の手が及んでないところを取材で発見し報道。
(3)犠牲者・行方不明者の情報を断続的に報道。
(4)被災者の避難に関する情報を断続的に報道。
(5)被災地、被災周辺地域のライフライン状況を断続的に報道。
(6)徐々に明るみになってきた福島第一原発事故を速く、幅広く報道。技術的な内容が報道内容の核になるので有識者の解説を展開した。
(7)津波襲来の甚大さについて初期調査し報道。

【2】震災報道での考慮
今回の報道では次のことに考慮した。

(1)「公のために尽くす人たちに、目をむけた取材・報道に注力」
震災で自分の命を犠牲にしながらも住民に避難をよびかけた警察官や、消防団員がいる。
家族が行方不明にもかかわらず被災者のために仕事をしている人がいる。
救難活動の取材・報道に当たってはそうした公に尽くす人たちの存在と活動内容を被災地域および全国に伝えることの重要性に留意した。

(2)「震災の悲劇を、客観的取材に基づき報道する」
肉親の不幸と直面した人の映像やインタビューは、日常の常識から言えば耐えられないものかもしれない。しかし、その慟哭を伝えなくては、震災の悲劇を伝えられない。被災者の悲しみを自分の悲しみとして国民が共有することは大変重要なことである。悲壮感や不安をあおるのではなく、客観的な取材に基づき、被災者に最大限の配慮をしつつ、震災の悲劇を伝えることを実行中である。

【3】地上波テレビ放送が見られない地域のため、衛星テレビやインターネットで放送
長期間連続して行った災害報道について、FNSのテレビ放送が見られない環境の方のため、BSフジやCS放送、またフジテレビホームページや他の民間動画サイトで地上波テレビのサイマル放送が実施された。

<情報政策局の活動>

情報制作局における東日本大震災への取り組み

情報制作局では発生直後より震災に関わるテーマを最重要課題と捉え生放送の情報番組及びドキュメンタリー番組の特性を生かし全力で取り組んだ。
今回の未曾有の災害を記録し多角的に検証することがテレビメディアに課された社会的使命であり、今後同様の自然災害が発生した際に被害が最小限に食い止められる為にメディアとして何ができるのかを念頭に置きながら取材し放送にあたってきた。
被災地の被害状況、被災者の生活、原発事故の最新情報を迅速且つ正確に伝えると共に各種被害の検証・分析なども早い時期から行なった。また今回の震災が我々の生活にどのような影響を与えたのか、とりわけ原発事故の発生を受け視聴者が放射線に関する情報を正しく理解する為に必要な知識を客観的且つ冷静に伝えた。

地震発生直後の対応

大震災発生後3日目から多角的な分析・検証的な緊急特番を4番組放送。

(1)「東日本大震災緊急特番第1部・検証なぜ被害は拡大したか」(2011/3/13午後7時)
(2)「東日本大震災緊急特番第2部・検証なぜ被害は拡大したか」(2011/3/13午後10時)
(3)「東日本大震災緊急特番」(2011/3/15午後7時)
(4)「地震から10日・・・今できること」(2011/3/20午前10時)

情報制作局横断プロジェクト被災地伝言板・メッセージ

震災直後に情報制作局とクリエイティブ事業局の横断プロジェクトとして「被災地伝言板・メッセージ」と題した動画サイトを開設。このサイトは取材先で出会った被災地の人々の様子を名前と避難所名などで検索できるシステムで、被災者の安否や被災地の実情を伝えるツールとしてこれまでに1500件以上のメッセージが寄せられた。これをネットだけでなくテレビの全ての情報番組でも毎日放送し続け、被災者や被災地の"今"を伝え続けている。

オピニオンリーダーズサイト「コンパス」の積極的活用

めざましテレビでは震災直後から「被災地に元気になってもらいたい!」という願いから「めざましエイド」という一連の企画を展開している。
また、「フードONパレード」や「ココ調」、そして芸能のレギュラーコーナーでも被災者支援・被災地支援を強く意識した企画を放送している。

めざましテレビ

情報制作局では、各分野で活躍する専門家72人で構成する有識者ネットワークの意見をネットを通じて募集し集約、各情報番組で紹介していくオピニオンリーダーズサイト「コンパス」を3月より稼動。
今回の震災を受け復興財源と復興のあり方はどうあるべきか?など既存のマスコミとは一線を画した価値観の提案を行っている。

めざましテレビ:めざましトークエイド

東日本震災で体験した、または、見たり聞いたりした心温まるエピソードをパソコン・携帯で募集し3月21日(月)から毎日O.A。
被災者の体験のみならず日本全国で震災にまつわるエピソードを紹介するこで被災者や、被災者支援をする人々を勇気づけるだけでなく日本全体で震災を乗り越えよう、というメッセージを発し続けている。

とくダネ! [ オフィシャルサイト ]

発生直後から笠井キャスターが現地入り。その後メインキャスター小倉智昭も震災から一ヶ月の節目で仙台、二ヶ月目で福島を取材し現地から生中継。
特に原発事故で計画避難を余儀なくされている被災者の生活の実像に迫るなど、ほかの番組では伝えられていなかった被災民の苦悩を伝えてきた。
また、防災ジャーナリスト山村氏と防潮堤がありながら津波被害に宮城県宮古市田老地区を検証取材。今後の津波対策のあり方などを提案した。
そのほか医療ジャーナリスト伊藤隼也氏を現地に派遣。被災地の抱えるさまざまな医療問題などを放送。また、文部科学省が通知した福島の子どもたちの年間被爆許容量20ミリシーベルトの妥当性に関して検証するなど、他のメディアに先駆けた内容を放送している。

知りたがり!

震災発生後、渡辺和洋アナが現地入り。石巻の病院などから日々中継を行い刻々と変わる被災地のニーズを伝え続けた。また番組の性質を生かし「現地で必要とされるボランティア像」や「放射性物質検出に伴う、水道水・農産物・海産物の安全性」を徹底的に解説。視聴者の持つ漠然とした疑問を解き明かしたり不安を払しょくするための放送を心掛けた。また、"主婦達への道"では、防災にまつわる情報や寄付の方法など、身近なテーマを取り上げるとともに、現在においても、被災地の食材を使った料理コーナーや、風評被害に悩む地域を旅するなど、継続して、震災関連の放送を続けている。

Mr.サンデー [ オフィシャルサイト ]

阪神大震災で被災した経験を持つ宮根誠司キャスターが、かつての神戸の被災者を改めて取材。今自分たちが出来ることを具体的に検証。その後宮根キャスターは東北の被災地にはいり、阪神との被害の違いや被災者の地域による違いなど独自の目線で検証した。更に滝川クリステルキャスターも被災地を訪れ、仮設住宅の建設が遅々として進まない現状とその対策などを取材。
津波被害や原発事故を受けての放射線の人体に与える影響などディテールにこだわり他の報道・情報番組にはない切り口で放送した。

<その他の活動>

FNS音楽特別番組「上を向いて歩こう~うたでひとつになろう日本~」

東日本大震災の被災地の復興を願って27組のアーティストが生放送で熱唱。
アーティストの出演料は全てFNSチャリティキャンペーン事務局を窓口として義援金とした。

東日本大震災の大規模義援金募集告知の支援

「東日本大震災」の発生直後、12日深夜からスタートしたフジネットワーク募金の東日本大震災支援プロジェクト「募金」呼びかけについて、24時間放送を続けた災害特別番組などの報道番組で断続的に告知を行った。

(4) イベント事業による取り組み

「アイドリング!!!」チャリティライブと募金活動

  • 3月18日ライブを中止し品川プリンスシアターで募金活動
  • 3月19日愛知県主催「愛・地球博公園」でのイベントに参加、ライブと募金活動
  • 3月21日大阪NGKホールでのライブをチャリティライブに切り替え募金活動
  • 3月27日テレビ熊本主催のチャリティイベントに参加、ライブと募金活動

※集まった募金は、FNSチャリティキャンペーン事務局を通して日本赤十字社への義援金とした。

イベント会場における「東日本大震災義援金」活動

各イベント会場に募金箱を設置し、FNSチャリティキャンペーン支援金募集活動に協力した。

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