人生残り9日となった善男（小日向文世）は、平太（松田龍平）とリカ（栗山千明）に頼まれるまま、受取人が母親・静子（加藤治子）となっている3千万円の生命保険契約書にサインをする。その後、平太から元妻・みずほ（小西真奈美）の居場所を教えられた善男は、ついに11年ぶりの再会を果たそうと向かう。しかし、全身コーディネートし、いよいよ、みずほのいるアパレルメーカーを訪ねてみると、予想外の大きなビルに圧倒され、警備員から怪しまれ中に入ることすら叶わない。
　一方、みずほの会社では、みずほの夫で前社長の鷲巣が本当に事故死だったのかと疑う声があがっていた。みずほの側近・森脇（要潤）はたしなめるが…。また、保険調査員の杉本マサル（生瀬勝久）も、みずほの会社の経営状態がよくないことをつかみ、鷲巣の死への疑念を濃くする。
　午後、勇気を出してもう1度会社を訪ねた善男は、思いもかけない方法で、誰にも見とがめられることなく建物のなかに入ることに。その頃みずほは、社員たちを集め、鷲巣の死に疑われる点は何もないことを力説し、信頼を得ようと必死のスピーチを繰り広げていた。まさか善男が、1歩ずつ近づいてきているとは思いもせずに…。