3年後、和臣が発見した薬効成分A115の製薬化に向けて、礼子は桐生研究所と東京の事務所を往復する多忙な毎日を送っていた。
　ある日、聖人から手紙が届く。その内容に礼子は絶句する。そんななか、礼子は、ずっと閉鎖されていた青の館に人の気配が戻っているのを知る。訪ねてみると人であふれ、ワインの試飲会が開かれていた。帰ろうとした礼子が声をかけられて振り向くと、大貫だった。大貫に招かれて礼子は3年ぶりに青の館に足を踏み入れる…。