あらすじ
<第10回> <第11回> <第12回>

<第10回> 「ついに崩壊!!女の友情」
 楽しい時、苦しい時、いつもそばに居てくれるのが親友。明菜(財前直見)にとって「お水」道を一緒に歩んできた、よおこ(戸田恵子)はお互いに何でも言い合える無二の友。しかし、そんな親友同志でも、わかりあえないことが起きてしまったら‥。今回の「お水」は、そんなお話。
 健康診断で「このまま飲み続ければ肝硬変」という診断が出てしまったよおこは、ホステスを辞めるかどうするかで動揺しているが、明菜の前では平静を装っている。それでも、行動の端々にいつもと違う様子があるのだが、明菜は気づかない。なぜなら明菜は、間近に迫ったよおこの誕生日の贈り物を、自分が陶芸教室で作った作品にしようとウキウキしながら教室通い。無二の親友へのプレゼントで頭が一杯で、当の本人の様子が見えなくなっていたのだ。そんな二人を、石崎(上川隆也)がじっと見守っていた。
 そしてある日、よおこはパラダイスを辞めると石崎に告げる。明菜に言わず、辞めるつもりのよおこ。石崎は、どう対処するのか? 本当に、よおこはパラダイスを去ってしまうのか?

<第11回>「愛する明菜のために!!」
 開店前のパラダイスで、麻弥(原沙知絵)がソワソワ。明菜(財前直見)とよおこ(戸田恵子)に見つからないように封筒を隠そうとしてる。そこに、明菜たちが登場。麻弥は隠そうとしていた封筒を取り上げられてしまう。それは、麻弥が兄から送られた見合い相手の写真だった。ちょうど、他のホステスも出勤してきたので話題は麻弥のお見合いで持ちきり。麻弥はお見合い&結婚を否定するのだが、その理由は「結婚したら明菜と一緒に住めなくなる」。この言葉に明菜は即「お見合いしなさい!」と麻弥に命令する。
 明菜は麻弥の立会人として料亭でのお見合いに同席。嫌がる麻弥の気持ちをよそに、なんとかお見合いを成立させようと張り切っている。母の静子(鷲尾真知子)と現れたのが、麻弥のお見合い相手、鈴木一(沢村一樹)。とにもかくにも、実直サラリーマンの一と「お水」麻弥のお見合いがスタート。
 明菜は麻弥の仕事と天性のドジを隠そうとするが、うまくいかない。早速、運ばれた料理をひっくり返したりし始める麻弥。ところが、一も麻弥に負けず劣らずのドジであることが判明。明菜は2人を究極の似たもの同士と見抜き、密かにお見合い成立を願うのだが・・。静子が、麻弥の仕事を聞いてきた。明菜が必死に誤魔化そうとするにもかかわらず、麻弥はクラブパラダイスでホステスをしているとキッパリ。あきれた静子に破談を言い渡されてしまった。
 しかし、その夜、開店したばかりのパラダイスで亜弓(真中瞳)を差し置いて麻弥に指名が入る。指名したのは昼間のお見合い相手、一だった。一は、席についた麻弥に昼間の静子の非礼を詫びる。さらに、一自身は見合いを断るつもりはないと告げ、次の日曜日にデートしたいと麻弥に申し込む。麻弥が躊躇していると、覗き見していた明菜とよおこが二人の席に滑り込んだ。そして、明菜たちは麻弥の返事を待たずに、一の申し出を勝手に受けてしまう。明菜はその時、明るい話題に盛り上がるフロアを微笑ましく見つめていた石崎(上川隆也)に摩天楼の権藤(小木茂光)から電話がかかっていたことを知る由もなかった。
 明菜たちが、麻弥のデート話をしながら出た閉店後のパラダイスに、黒塗りの車が止まった。出てきたのは部下を伴った権藤。石崎に対面した権藤は「パラダイスを譲って頂けないか?」と切り出す。六本木を自らの手中に収めるという野望を抱く権藤にとって、パラダイスの存在は目障りなのだ。石崎が断ると、権藤は「あなたが一番嫌がるやり方で、パラダイスを手に入れる」と言い、去って行った。
 権藤の捨てゼリフが気になった石崎は、五郎(長嶋一茂)の店「g」に向かう。店の中で眠っている明菜を見て安堵する石崎。明菜を自宅まで送りに来たと言う石崎に、恋のライバル・五郎が絡む。五郎は、あくまでパラダイスのオーナーとして明菜に接しようとする石崎が気に入らないのだ。五郎の剣幕に、石崎は返す言葉がなく・・。

<第12回>「永遠のナンバー1」
 パラダイスの危機を回避するため自らの体を投げ出し、傷ついた石崎(上川隆也)を家まで送った明菜(財前直見)。でも、送っただけ・・。それでも、2人の絆は深まったと明菜は大喜び。その夜、従業員たちの前に現れた石崎は、顔についた傷の原因を尋ねられて、真相を言えずに誤魔化した。ウキウキ気分の明菜は、亜弓に「石崎さんからプロポーズでもされました?」と突っ込まれる。そんな亜弓(真中瞳)の嫌みも、今の明菜には通じない。そこに石崎が来た。どうも、2人とも必要以上にはにかんでいる。石崎は、明菜の顔をまともに見ることも出来ないほどテレながら、閉店後のデートに誘う。「もしかしたらオーナー夫人!?」と舞い上がる明菜だったが・・。
 明菜と石崎が行った店が悪かった。マスターの五郎(長嶋一茂)は、明菜と石崎の想いを知ってどんより落ち込んでいる。しかし・・、2人の姿を見た五郎は「僕はあなたをあきらめません!」と明菜に告白。さらに石崎には恋の挑戦状を叩き付けた。やっぱり、五郎はただでは転ばなかったのだ。その時、明菜はよおこ(戸田恵子)と麻弥(原沙知絵)が店に居ることに気づいた。いつになく酔っぱらってる麻弥。心配した明菜が「何かあったの?」と聞くと、麻弥は鈴木一(沢村一樹)にプロポーズされたと言う。「君となら温かい家庭がつくれると思う」と言う一のプロポーズに共感したと言う麻弥。明菜は麻弥の本気の恋心を知るが・・。
 「断ろうと思ってます!」の麻弥に明菜はガク! 麻弥は温かい家庭を作りたいのは幼い頃の夢で、今の夢は明菜のようなホステスになることだと言うのだ。何をやっても中途半端で来たから、ホステスも中途半端で終わるのはいやだと言う麻弥。明菜は、複雑な思いで麻弥の言葉を聞いていた。
 翌日、麻弥は一にプロポーズを断りに行く。パラダイスを辞めて結婚なんて考えられないと告げる麻弥に、なんと一は結婚後も仕事を続けて良いと言う。麻弥は、開店前のパラダイスでホステス仲間に結婚と結婚後も仕事を続けることを報告。理解のある相手だと、ホステスたちの祝福と羨望に包まれる。しかし、ひとり明菜は素直に喜ぶことが出来ずにいた。
 いつものようなお水の昼下がり。麻弥はデートに出かけ、明菜とよおこのティータイムに客が来た。それは一の母親、静子(鷲尾真知子)。静子は案の定、一と麻弥の結婚に大反対。静子の「ホステスだから反対」とも取れる反対理由に、よおこがキレて部屋を出てしまう。すると、冷静さを取り戻した静子は母親としての心情を話す。母親として息子が好きになった人なら手放しで祝福したいが、やはりホステスと言うのが引っかかってしまうのだ。静子の言葉に、明菜は心を動かされる。
 一のオフィスを尋ねた明菜は、彼の真意を聞く。しかし、一の心に曇りなど無く麻弥への真っ直ぐな想いを明菜は改めて知る。しかも麻弥は一に「ホステスを続けて明菜さんのようになって、明菜さんに恩返しをしたい」と言うのだ。
 パラダイス開店前。ゆうか(黒坂真美)、みずき(伊東美咲)、菜々子(矢沢心)は麻弥と一緒にウエディングドレス選びで盛り上がっていた。そこに現れた明菜は「結婚の相談なら鈴木さんとやりなさい」と麻弥を一喝。「パラダイスをやめなさい!」とまで言い放った。一の優しさに甘えた麻弥のいい加減な気持ちが許せないと、いつになく麻弥を叱り続ける明菜に、よおこも真意を測りかねてしまうほど。いたたまれずに、その場を離れる麻弥。聞いていた亜弓も「あそこまで傷つける権利はない」と明菜を非難。他のホステスたちの白い目にさらされる明菜を、石崎がじっと見つめていた。
 パラダイス閉店後、麻弥は「g」で亜弓やよおこたちになぐさめられていた。すると麻弥は、ホステスを辞めると言いだした。やはり、麻弥は傷ついていた。大好きな、憧れの人、明菜に見捨てられたと・・・
 その頃、涙を必死にこらえて六本木の街を彷徨っていた明菜の元に石崎が現れた。麻弥から退職の連絡があったと告げた石崎は「これが、あなたの望むことなのですね?」と明菜に問う。この言葉に、こらえていた明菜の感情がほとばしった。「恩返しなんていらない! 私はただ麻弥に誰よりも幸せになって欲しいだけなのに! まわりの誰からも祝福されて欲しい。だから麻弥を突き放した」と泣き伏す明菜。そんな明菜を優しく抱きしめた石崎は「あなたにしかできない祝福がある。あなたが信じ、貫く道を・・私も信じます」と励ます。石崎の言葉に、明菜はあることを決意した。


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