<第7回> <第8回> <第9回>


<第7回>
 教頭の永井(石田太郎)は、校長追い落としに藤堂直海(藤原紀香)の不祥事を利用しようとし、2年H組の安達薫(黒坂真美)は、直海派の体育教師、久保光一(中村俊介)を利用して直海追い出しを図る。
 2年H組のバスケットボールの対抗試合が行われた。薫の強烈なパスが斎藤亜矢子(小池栄子)を直撃し気を失ってしまったので久保が亜矢子を保健室に運んだ。放課後、薫と杉尾美歩(矢沢心)が直海を保健室に呼び出した。保健室には体操着がボロボロで、目には涙を浮かべ震える亜矢子がいた。亜矢子の言い分によると久保にレイプされたらしい。しかし直海は薫たちの言い分をまもとに相手にしなかった。レイプ事件は薫のしくんだことだったのだ。
 翌日、市会議員でPTA会長の薫の父や亜矢子の父らが学校を訪れ、学校側に説明を求めたが、久保はレイプを否定する。理事長の尾崎一馬(加藤雅也)は、表沙汰になることを恐れ、斎藤に示談金を払うことにする。
 尾崎は亜矢子の担任の直海に始末書を要求し、久保を謹慎処分にする。亜矢子は生活指導の甲斐奈緒実(りょう)の調べを受けるが、話そうとしない。だが、示談金をもらえることにたいして薫がいった「工場、借金があるんでしょ」の言葉に傷つく。亜矢子の父親の工場経営が苦しく、薫の父のつてで融資を受けたことがあったからだ。
 その夜、永井の勧める見合いに出かける久保を睡眠薬で眠らした直海は、矢代尚美(佐藤藍子)に手伝わせて久保を車で運び出す。さらに、久保から「さよなら」って電話があったから探しにいくように亜矢子を久保の眠っている富士の樹海の山小屋に連れ出す。
 斉藤家では亜矢子がいなくなって大騒ぎ。山小屋では亜矢子が久保にレイプ事件に巻き込んでしまったことを謝っている。亜矢子は実は久保のことが好きだったのだ。直海は奈緒実に連絡して、久保も亜矢子も明日の朝には学校へ連れていくと伝える。
 朝、直海が久保と亜矢子を伴って登校。懲罰委員会に出席した久保は席上、亜矢子をレイプしたことを認める発言をした…。

<第8回>
 朝、2年H組の安達薫(黒坂真美)と杉尾美歩(矢沢心)は痴漢を捕らえて、途中下車した。二人は痴漢から免許証を奪い10万円をゆする。
 その朝の職員室では矢代尚美(佐藤藍子)が見合い写真を前にタメ息をついている。甲斐奈緒実(りょう)には母校の大学から講師にならないかと誘いがかかっている。
 薫は父親が PTA会長であり市議会議員をしていることもあって教頭の永井(石田太郎)や学年主任の加山(大河内浩)からえこひいきをされている。美歩はそういう薫に反発するあまり、朝の痴漢、近藤(近藤芳正)から金を受け取ろうと、ひとりで約束の公園へ出かける、が、逆に美歩は近藤からカッターナイフで脅されることになる。
 そのころ、美歩が教室から姿を消していることが職員室の話題になったが、教師らは「いつものこと」とさして気にしている様子はなかった。そこへ2年H組の斉藤亜矢子(小池栄子)が直海に美歩が姿を消した事情を説明する。それを聞いた直海は体育教師の久保光一(中村俊介)を誘い、車検にだしている久保の車にかわって校長の広岡(森本レオ)の運転の車で美歩の行方を追う。
 放課後、合コン中の薫のところへ現れた直海が、美歩のことを聞こうとする。薫は美歩の状況をなにも知らなかった。そのとき、薫の携帯電話が鳴る。美歩からで、ホテルの一室に連れ込まれたことが分かる。オンにされた美歩の携帯から会社をリストラされた近藤がヤケになり、美歩を道連れに死ぬつもりらしいということがわかる。「テレビ局に電話し、取材しろ」と近藤がわめいている。
 美歩が人質になっている同じホテルのレストランでは、奈緒実が母校の学部長から講師にならないかとすすめられている。そして尚美も同じホテルで見合いをしていた。
 渋滞に巻き込まれた校長の車から降りた直海は、駐車中のバイクを借り、後ろに久保を乗せて走り出した。ホテルについた直海は、結婚式場からマイクとカメラを盗んで美歩が監禁されている部屋に向かう。
 テレビ局員に化けて部屋の中へ入った直海は、猿轡(さるぐつわ)をされ縛られた美歩を逃そうとする。が、失敗しテレビ局員に化けていたこともばれてしまう。そのとき直海は堂々と自分はこの子の担任だと名乗る。逆上した近藤は、久保に部屋からでていくよう命令し、部屋に残されたのは直海と美歩、そして興奮している近藤だけになってしまった…。

<第9回>
 2年H組の安達薫(黒坂真美)は階段の踊り場で「親父なしじゃなにもできないくせに」とからんできた斉藤亜矢子(小池栄子)にわざとぶっかって階段から落とした。けがをした亜矢子に対して、市議会議員でもあり天晴学園のPTA会長である薫の父は、お金で解決しようとしてクラスのひんしゅくをかい、薫は2年H組の中で孤立してしまう。担任の藤堂直海(藤原紀香)は薫に「逃げ出しても何も解決しない」と注意したがそれを無視して薫は帰ってしまう。そしてそのまま、薫は帰宅しなかった・・・。
 翌朝、「私の居場所がない」と書かれた薫の置き手紙が職員室で披露される。その中で薫が、直海に対し非難めいたことを書いてあったので、薫の父も直海の責任を追及する。そのころ、偶然に教材倉庫から電話している薫の声を聞き、薫自身が狂言誘拐をよそおっていることを察した直海は、それを逆手にとって1億円の身の代金を要求させて騒ぎを大きくする。職員室の騒ぎの中、甲斐奈緒実(りょう)は、ある名門女子学園に電話して、薫の母親の校長のかな江(片平なぎさ)に連絡をとろうとするが失敗する。
 安達校長を訪れた奈緒実は、薫が過去3回も狂言誘拐を仕掛けたことを知る。直海は、薫が教師を嫌う理由を知るが、他の教師達に直海がしくんだ狂言誘拐がばれてしまう。薫の父親は「悪いのは教師だ」と直海を非難するが、薫はその父親に「あなたなんかに分かるはずがない」と出て行く。そして甲斐から薫の母親のことを知った直海は、「娘より仕事のほうが大事なタイプ」と言い、名門女子学園に乗り込む。そのとき、薫から男たちに脅され、50万円を要求されているという電話がはいる。かな江は「また狂言誘拐なんて、いい加減にしなさい」と怒って相手にしない。「今度こそ本当だ」と薫は母親に一生懸命訴える・・・。


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