<第10回> <第11回>

<第10回>
 立花雅之(江口洋介)のもとに世界中から、メールで「2枚目のモナリザ」が発見されたという情報が寄せられていた。折原千鶴(葉月里緒菜)も「私のところにも情報が来ている。ところであなたが200億もするモナリザを探す理由は?」と聞いてくる。
 立花が、支配人の宇佐美薫(伊武雅刀)に「2枚目のモナリザ」の話をしようとすると、アジア系の男がオークションルームにいきなり入ってきて「ワイズロンドンから派遣されましたレオン内藤です」と挨拶。そして宇佐美に経歴詐称を理由で突然解任を告げる。事実、経歴を詐称していた宇佐美はなにも言い返すことができずにワイズ東京を立ち去るのだった。
 立花はレオン内藤(遠藤憲一)の素性を知っていた。レオンは本当はフランス警察の人間なのになぜ嘘をいうのか分からなかった。
 宇佐美に代わってワイズ東京の支配人になったのは、出資銀行から派遣されている岡島卓郎(岡田准一)だった。岡島は東都銀行の上司から出資金の引き上げ、つまりワイズ東京から撤退すると通告される。なんとか売り上げを伸ばして倒産を避けようと、岡島はスタッフに檄を飛ばし張り切るが、倒産・閉鎖は避けられない雲行き。
 立花は「『微笑みのモナリザ』と『哀しみのモナリザ』の2枚が同時に北京で見つかった」とレオンから聞かされていた。早く北京に行きたい立花だがレオンに綱島を見張るように命令される。
立花は、以前なにものかの罠にはまりレオンに麻薬不法所持でパリで逮捕されていた。それはどうやら立花の鑑定眼を見込んで「2枚目のモナリザ」を探すための罠らしかった。立花は「2枚目のモナリザ」を探すという条件で、自由の身になっていたのだった。
 綱島貴一郎(松本幸四郎)の耳にも「2枚目のモナリザ」が北京で見つかったという情報が入っていた。綱島の秘書・大貫京子(石富由美子)から千鶴を呼び出し、綱島は末期の脳腫瘍でいつ何があってもおかしくない状態だと説明をする。
フランス警察局も綱島の身体の状態を知っておりレオンも立花に「あいつの弱点が分かった」と説明していた。 
 立花はレオンに「まるでワイズ東京を誰かがつぶしたがっているようだ」と言うと、「今ごろ気がついたか」とレオン・・・。
 「2枚目のモナリザ」は本当に北京で見つかるのか。ワイズ東京はどうなるのか。

<第11回>
 「綱島貴一郎(松本幸四郎)が死んだ」というニュースを成田へ向かうタクシーの中で聞いた立花(江口洋介)は、中国へ行けというレオン(遠藤憲一)の命令を無視して、綱島邸に引き返した。
 綱島邸では、千鶴(葉月里緒菜)に寄り添われ綱島は眠るように横たわっていた。確かに綱島は死んだ。その瞬間、レオンらが押しかけきた。ルーブル美術館から盗まれた絵画が不法に売り飛ばされるのを捜査していると綱島の死を確認しにきたのだった。
 そのころ、岡島(岡田准一)はワイズ東京の出資銀行の重役会議に侵入。そしてワイズ東京の存続を直談判するが、岡島は新たに「スタッフを半分にしろ」とリストラを命じられることになる。
 レオンは、ルーブル美術館の学芸部長を呼び寄せてモナリザを捜し始める。「微笑みのモナリザ」と「悲しみのモナリザ」の2枚のモナリザを持っているのは、北京の周一族だという。華僑の一族で、香港マカオの商業特権を得るために中国政府への献上金を作ろうと2枚のモナリザを売買するらしい。
 立花は宇佐美(伊武雅刀)から「大きな包みを二つ抱えた周親子が成田行きの飛行機に乗った」と取引が進んでいる旨の情報を得る。
 日本で周親子と交渉できるのは綱島貴一郎だけだから彼が亡くなったとなると綱島の唯一の親族の千鶴が引き継いだと思った立花は千鶴に周親子の写真を見せるなどして探りをいれる。が、「綱島さんが亡くなったからモナリザには興味がなくなった」と言い放たれる。
 レオンも千鶴に接近し、立花は自分たちの仲間だということを話す。そして「ダ・ヴインチの残した芸術を守るためにどんな手をつかってでも2枚の『モナリザ』を取り返す」とおどすのだった。
 立花は千鶴ともう一度話しをするために綱島邸を訪ねる。そこへ死んだはずの綱島が姿を現す。綱島は死んではいなかったのだ。周一族と「微笑みのモナリザ」と「悲しみのモナリザ」の2枚を500億円で売買契約をしている綱島は、フランス警察の監視の目をくぐり抜けるため死んだことにしたのだという。
 死期が近づき視力も落ちている綱島は「あなたの代理人になる」という立花に周一族との取引を依頼することにする・・・。
 2枚のモナリザがいよいよ東京にやってくる・・・。「微笑みのモナリザ」と「悲しみのモナリザ」は立花、綱島の手に入るのか。それともフランス警察が取り返すのか。


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