強盗事件の被害者として、三年前に別れた田所さんの妻と娘の記事が新聞に載る。二人の写真を田所さんが肌身離さず持っているのを知っている貫太らは、会いにいくよう勧める。
　が、リストラをきっかけに二人に逃げられた田所さんはしりごみをする。
貫太に励まされて、田所さんは高崎にいる妻子に会いにいく。そして、その日のうちに悄然と帰ってくる。保険の外交員としてバリバリ働く妻と見違えるほど大きくなった娘を見て、自分の入れる余地はない、と自覚させられたという。
それからまもなく、派手なメイクで煙草を吸う女子高生が新聞店に訪ねてくる。
田所さんの娘のさおりで、父親を所長と思っていた。