あらすじ
<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回> 「切ない片想いが犯した罪!!」
 ニュース・プラネット放送数時間前。いつものように慌ただしいスタッフの中で、香山万里子(ともさかりえ)と「プラネット・レストラン」の打ち合わせをする大月真琴(水野美紀)は、緊張と興奮で頭がパニック。今夜は「プラネット・レストラン」が生放送で、しかも真琴は特集コーナーのコメントも担当するからだ。また、プロ野球チームの新情報が中継で入る予定なので、藤島みどり(佐藤藍子)も緊張して固まっている。

 そんな時、真琴は1階フロアの受付に呼び出される。久保寺雪(国分佐智子)と敬子(川村ひかる)がニュース・プラネットの生本番を見学しにきたのだ。2人との約束をすっかり忘れていた真琴は、よりによってこんな日に・・・と、スタジオの場所だけ教えて、仕事に戻ってしまう。

 真琴は、今日の特集を編集中の倉本友也(吉沢悠)の下へ。ちょうど編集を終えた倉本と真琴が喜んでいると、TK(タイムキーパー)の木下留美(高橋由美子)がやってきた。編集したテープが15分と聞いた留美は、真琴のコメントを挟むために、あと2分削って欲しいと倉本に頼む。しかし、倉本は「無理だ」と拒否。真琴も「倉本君の苦労を無駄にしたくない」と擁護する。留美は「苦労してるのは、あたしたちTKも同じ」と編集室から出て行った。

 報道スタッフルームで、本番前の打ち合わせが始まった。高見沢伸一(大友康平)と麻生亮子(片平なぎさ)は、真琴と倉本が作った特集をほめる。そんな中で、各コーナーの細かい時間を割っていた留美が、特集コーナーを2分削れないかともう一度スタッフに頼んだ。だが、堀田航治(伊藤英明)が反対。留美が今日の放送で、番組を去ることを知っていた亮子も「最後の最後まで大変だと思うけど、何とかならないか?」と頼む。しかし、代わりの2分間を作り出すのは至難の業。それでも高見沢は、特集と真琴のコメントは予定通りと決めてしまった。

 本番直前、スタジオのサブ(副調整室)には本番に使用するVTRが次々と集まってくる。そこには、特集のVTRも届けられていたのだが‥。放送15秒前、特集のビデオが留美とともに消えてしまった。  放送が始まった。倉本と中山郁美(笛木夕子)がVTR紛失を高見沢に報せに行くが、スタジオでは亮子が特集の内容を告げてしまっていた。CMのタイミングを見て、高見沢と倉本はスタジオフロアへ。VTR紛失を聞かされて動揺する真琴たち。みどりは、予備のVTRに差し替えればいいと言うが、真琴が遮る。特集の取材に応じてくれたOLは、上司のセクハラを実名で登場。その上司が重役だったため、OLは明日解雇されてしまうのだ。つまり、今日の放送に間に合わなければ意味がないと真琴が力説。高見沢は、最悪の場合、VTRは流さずにインタビュー素材だけを流してナレーションを乗せるから、コメントをまとめておくよう真琴に指示する。何より、オープニングで亮子が特集の内容を告げてしまった以上、絶対に成立させると高見沢は力が入る。そして高見沢は、倉本を連れてサブへ。「今日は俺が仕切る!」とディレクター席に座った。

 緊迫感が漂う中、番組は進んでいく。アナウンス室の堤幸太郎(菊池均也)らもVTR探しに奔走。再び入ったCM中、マナーモードに設定してある真琴の携帯が振動した。賭けてきたのは留美だった。留美は、自分がVTRを持っていることを告げ、誰かにこのことを話したら永遠に見つからないと言い、一方的に電話を切った。

 スタジオフロアでは、CMを利用して緊急の進行会議が行われるが、真琴は上の空。亮子が、留美の行方を気にすると、真琴は狼狽してしまう。その表情を万里子は見逃さなかった。すると、また留美から電話が。留美はTKの愚痴を吐いて電話を切る。電話を切った真琴は、万里子に詰問され全てを話す。すると万里子は「留美が真琴を困らせるためにVTRを持ち出したのでは? それなら、まだ局内にいるはずだ」と言う。真琴は、三度かかってきた留美からの電話に、周囲の状況がわかるような物音がしないかと耳をそばだてるのだが・・・。
 すると・・・

<第8回> 「結婚退社こそ本当の幸せ!?」
 アナウンス室では、日本語の乱れが話題に。新人アナウンサーの日本語をチェックする堤幸太郎(菊池均也)と小田切恵美子(深浦加奈子)は、香山万里子(ともさかりえ)を好評価。反対に大月真琴(水野美紀)は、一番ひどいと指摘されてしまう。

 自分の言葉でしゃべりたいと言う大月と、アナウンサーは正しい日本語を使って当然とする万里子は、またまた衝突。判断を藤島みどり(佐藤藍子)にゆだねようとするが、彼女は興味なし。みどりは取材で知り合ったサッカー選手と結婚すると言うのだ。  そんな時、真琴は競馬の実況中継のピンチヒッターを頼まれる。真琴は、緊張の面もちで倉本友也(吉沢悠)らスタッフと競馬場に向かう。始まったレースの実況で、真琴は着順を間違え、訂正のアナウンスをすることになってしまった。

 平松祐介(大杉漣)の叱責を想像しながら局に帰ってきた真琴の前に、一人の男が立ちふさがった。男は全財産を先のレースに賭けたが、誤ったアナウンスで当たり馬券を捨ててしまったと真琴につかみかかる。居合わせた倉本と堀田航治(伊藤英明)が男を引き離すが、真琴は自分が犯したミスに呆然としてしまう。

 その夜、真琴は堀田やみどり、倉本といつもの居酒屋へ。真琴は堀田に慰められるが上の空。そして、いつの間にか寝てしまう。堀田がアナウンス室に戻ると、万里子が残っていた。万里子は堀田とともに任されることになった国際会議取材のスケジュールをまとめていたのだ。堀田の姿を見た万里子は笑顔を見せるが、真琴と飲んでいたと聞いたとたんに表情が曇ってしまう。

 翌日、真琴はいつものワイドショーに。だが、真琴のコーナーになったとたんに声が出なくなってしまう。ニュースプラネットの中継でも、声を出すことができない。本番になると、昨日の失敗が真琴の脳裏をよぎってしまうのだ。高見沢伸一(大友康平)は、真琴の心理を見抜いていた。失敗を恐れて何も出来ないのが今の真琴だと高見沢。そして、真琴はプラネットレストランの担当をハズされてしまう。アナウンス室でも、平松の号令で真琴を除いた勤務シフトへの変更が行われた。しわ寄せは、万里子とみどりへ。真琴は、しばらくの間、デスクワークに専念するよう命じられる。  真琴の代わりにワイドショーを担当した万里子は視聴者の好評を得て、番組の依頼が増える。そんな万里子を羨望し、自分に落胆する真琴。みどりは、そんな真琴にサッカー選手からプロポーズされたことを報告。選手の外国リーグ移籍が決まったので、結婚して一緒についていくつもりだと言う。あっさりと仕事を辞めるとはしゃぐみどりに、仕事がしたくても声が出ない真琴は複雑な思い。

 堀田や倉本の働きかけで、真琴はプラネットレストランのスタッフとして現場復帰。早速、自分の行きつけの定食屋を倉本に紹介する真琴。事前取材で、定食屋の娘が、5年前に家を出たきり音信不通だと言うことを知る。真琴は、この話をプラネットレストランで伝えたいと考えるのだが・・・。

<第9回> 「優しくなんかしないで!」
 香山万里子(ともさかりえ)の父で、日本人として初めて「ロバート・キャパ栄誉賞」を受賞した報道カメラマン、香山修造(岩城滉一)が帰国する事になった。アナウンス室は、この話題でもちきりだが娘の万里子は無関心。大月真琴(水野美紀)と万里子が、プラネット・レストランの収録に行こうとした時「(2人に)大事な仕事が出来た」と高見沢伸一プロデューサー(大友康平)が呼びに来る。

 高見沢は、3日後の「ニュース・プラネット」に修造の生出演が決まったことを報告。真琴には修造の密着取材を、万里子には生出演時のインタビュアーを命じる。しかし「修造は、母親を殺した男」と真琴に言い切る万里子は、その話を断った。高見沢のやり方には、麻生亮子(片平なぎさ)も抗議。堀田航治(伊藤英明)は、万里子を心配する。

 密着取材のため、真琴は倉本友也(吉沢悠)と修造と待ち合わせたホテルに出かけるが、いるはずの場所に彼はいなかった。そんな2人を、ラウンジで酒を飲む修造が呼びだした。講演会や文部大臣との懇親会をキャンセルして、愛人宅に行くという修造に真琴と倉本はあきれてしまう。それでも密着取材をしなくてはならない2人は、修造を追いかける。愛人宅を出た修造は、今度は高級クラブで大騒ぎ。ついに怒った真琴が「万里子が怒るのも無理ない」と詰め寄るが、修造は気にもとめない様子だった。

 翌日、飲み歩く修造のVTRを見た高見沢も、さすがにあきれ顔。だが、もう少し様子を見ようと真琴たちに密着取材の続行を命じる。一方、インタビューを拒み続ける万里子は、高見沢から親子共演がイヤなら「ニュース・プラネット」を降りてもらうしかないと言われてしまった。

 その頃、真琴と倉本は修造の愛人宅前で張り込み。女性を調べた倉本は、どうも愛人とは思えないと言いだす。2〜3年に一回しか帰国しない修造の愛人というのはおかしいと言うのだ。修造が出てきて、2人をバーに誘う。そこで、真琴はあることに気がついた。修造は大事そうにシガレットケースを持っているが、本人は煙草を吸っていないのだ。いつも口説かれている女性のバーテンも、一度誘いに乗ろうとしたら、ただ笑っているだけだったと言う。

 報道のスタッフルームに戻った真琴は、藤島みどり(佐藤藍子)が整理する修造の資料に目を留める。過去の修造の写真には、シガレットケースが写っているモノといないモノがあった。みどりは、修造が海外で撮った写真に写る少女たちが万里子と同じぐらいの年齢の子供たちばかりだと指摘する。真琴は、そのことを万里子に話すのだが・・・。


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