あらすじ
<第1回> <第2回> <第3回>

<第1回> 「恋するヒマなんかない!」
 報道番組のメインキャスター席に座る大月真琴(水野美紀)。流れるように原稿を読むはずが・・真琴は読み上げるニュースのVTRが流れず、パニックに陥る。頭の中が真っ白に染まりつつある時、「お客さん!」と呼びかけられ目を覚ました。そこはタクシーの中。つかの間ほっとするものの、時計に目を移した真琴は「やばい!」と再度、緊張する。その日は、新人アナウンサーたちの初デビューの日だった。タクシーを飛び降りた真琴は、アナウンス室に猛ダッシュして、なんとか間に合った。

 アナウンス室には真琴より一足早く、同じく新人の香山万里子(ともさかりえ)が着いていた。万里子はストップウォッチを無くしたと探しているが見つからない様子。そこに、先輩アナウンサーの堀田航治(伊藤英明)、アナウンス部長の平松祐介(大杉連)、係長の堤幸太郎(菊池均也)小田切恵美子(深浦加奈子)も出社して来た。新人の初仕事を心配して来た平松が報道アナウンサー時代の自慢話を始めたのを遮った恵美子は、真琴と万里子にテキパキと指示を与える。その話が終わる頃にもう一人の新人アナウンサー、藤島みどり(佐藤藍子)も到着。3人はそろってメイクルームへと向かう。

 バッチリとメイクした真琴は、中継車へ。待っていた同期入社のAD、倉本友也(吉沢悠)、ディレクターの石塚正(温水洋一)らと車に乗ると、なぜか中にはウサギのぬいぐるみが置いてある。現場に着くと、真琴はぬいぐるみを着せられてしまう。メイクの甲斐なく、真琴の初仕事は、着ぐるみで朝市をリポートすることだったのだ。一方、スタジオに入った万里子は天気予報、みどりは生活情報コーナーの打ち合わせ。みどりは、コーナーで紹介するカメを見て悲鳴を上げてしまう。駆けつけた恵美子に、みどりは「カメを触れない」と泣きつく。しかし、出来なければ降板と諭され、しぶしぶスタンバイを始めた。

 堀田と井手紀子(木村多江)の司会で番組が始まった。冷静に2人のアナウンスを見つめていた万里子は、紀子の読み間違いを指摘。自分の天気予報コーナー冒頭で、間違いを訂正し、コーナーもそつなく終わらせる。生活情報コーナーでは、どうしてもカメが苦手なみどりが、こちらも勝手に機転を利かす。なんと紀子にカメを持たせて紹介してしまったのだ。

 そして、いよいよ真琴の中継コーナー。緊張する真琴は、倉本にキューを出されてもしゃべり出せない。紀子の呼びかけで、やっとリポートを始めるが‥。通りかかったおばあさんのハンカチに気をとられ、親切に拾って渡す真琴。ついでに、打ち合わせにないインタビューをおばあさんに。「お買い物ですか?」と尋ねる真琴。しかし、おばあさんは「ここの朝市、ものが悪くて」と答える。とんでもない答えに、ディレクターの石塚はカリカリ。さらに、店に入った真琴は陳列台をひっくり返してしまった。そんな真琴の失敗を報道局プロデューサーの高見沢伸一(大友康平)が興味深げに見守っていた。

 アナウンス室に帰ってきた真琴とみどりを、平松は「君たち研修でいったい何をやってきたんだ」と説教。万里子は、自分もそこにいることが不満気。だが、恵美子は万里子がディレクターの指示無しにニュースを訂正したことを注意する。そして「もうひとつ」と言って、恵美子は視聴者からのファックスを持ってきた。真琴のボケぶりを喜ぶファックスの中から、恵美子は一枚を取り出す。そこには「天気予報のアナウンサー、表情が冷たい」と書かれていた。原稿を読むのがどんなに正確でも、視聴者に不快感を与えたら意味がないと、恵美子は厳しく万里子に言い放つ。  給湯室で「ちょっときついよね」と万里子をフォローするつもりで言った真琴。しかし万里子は「私、間違ってると思ってない」と強気。みどりも来た。みどりは「借りてた」と軽い気持ちで、万里子にストップウォッチを返すが、万里子は「アナウンサーとしての自覚がない」とみどりを責める。と、そこへ平松もやって来た。平松は、報道の中継に万里子を推薦したと言う。

 万里子に先を越されてしまった感じの真琴とみどりが社員食堂で食事をしていると、花形報道番組のスタッフがやって来た。真琴が憧れるキャスター、麻生亮子(片平なぎさ)もいる。すると、万里子が入って来た。万里子は、真琴が呼ぶのも無視して亮子たちの席へ。 早速、あいさつを始める万里子。みどりは「営業だよ。あれ、売り込んでる」と真琴につぶやいた。

 真琴がニュースの中継に大抜擢されることになった。プロデューサーの高見沢伸一(大友康平)が真琴を指名したのだ。同期入社の倉本友也(吉沢悠)がつかんだスクープを病院前から生中継でリポートすることになったのだ。大張り切りで生中継に臨んだ真琴だが、とんでもないミスをしてしまう・・・。

<第2回> 「熱愛発覚!?初スキャンダル」
 新人アナウンサーだから・・・では、済まされないようなミスを出してしまった大月真琴(水野美紀)。だが、着ぐるみの可愛いドジぶりは、視聴者の人気をますます集め、報道プロデューサー・高見沢伸一(大友康平)もなぜかお気に入り。

 そんな真琴が、またもや高見沢からゴールデン枠のスペシャル番組のアシスタントに任命される。番組は、そつなくこなした真琴だが、その打ち上げの後、体調の悪くなった番組司会者の矢野順一郎を送ったことがいけなかった。2人の姿が写真週刊誌に撮られて、大騒ぎになってしまう。

 一方、香山万里子(ともさかりえ)は、映画監督のジョン・スミスのインタビュー。堀田航治(伊藤英明)のピンチヒッターに、勢いづく万里子だったが、思わぬセクハラに会い、監督を殴ってしまった。しかも、居合わせたスタッフにも煙たがられる

。  2人の抜擢に焦る藤島みどり(佐藤藍子)は、ウエイクアップで大失態。コケれば人気が出ると練習したものの、実際にやる勇気はなかったみどりなのだが、本番で本当にコケてしまったのだ。

 アナウンサーとしての人気が、恋人との溝につながる真琴。気高い態度が、職場の人間を遠ざけてしまう万里子。あせるみどり。3人の前途はますます多難だ。

<第3回> 「1年目のジンクス・大失恋」
 有名司会者や堀田航治(伊藤英明)との誤解スクープで騒がれた大月真琴(水野美紀)は、ワイドショーの現場に入ることになった。先輩の堤幸太郎(菊池均也)や倉本友也(吉沢悠)は、初めて現場に向かう真琴に「レポーターの熊谷睦子には気をつけろ」とアドバイスする。これまで、何人もの新人アナが泣かされているらしい。真琴はこわごわと睦子に挨拶するが、予想に反してにこやかな笑顔で迎えてくれた。

 その頃、報道では堀田が自分の持ち込んだインタビュー企画を全て仕切りたいと高見沢伸一(大友康平)に頼んでいた。麻生亮子(片平なぎさ)は、何事も経験と賛成するが、高見沢は大反対。だが、インタビューの相手がベストセラー作家の永沢瞳(奥貫薫)と聞いて、態度は一変。すぐに取材に向かえと促す。どうやら、高見沢はまたしても数字の匂いをかぎつけたらしい。

 一方、香山万里子(ともさかりえ)は、深夜番組のスタッフと打ち合わせ。だが、取材に出かけようとする堀田を見て、深夜番組は辞めて報道の手伝いをしたいと言い出す。平松祐介室長(大杉漣)は渋い顔をするのだが、藤島みどり(佐藤藍子)が代わりを名乗り出て一件落着。万里子は堀田とともに瞳の家に向かった。堀田は、瞳とは学生時代の知り合い。出迎えた瞳の堀田への慣れ慣れしい態度に、万里子は唖然としてしまう。

 ワイドショーでの真琴の仕事は、スポーツ新聞の記事読み。ところが、このコーナーでも失敗してしまう真琴。廊下で会った高見沢と亮子に、その失敗をつつかれていると、ワイドショーの阿部康夫が真琴に緊急ミーティングの召集をかけに来た。恋多き女で有名な瞳に新恋人が発覚したのだ。聞いていた高見沢の口元が緩む。

 ワイドショーのスタッフルームでは、睦子が早くも瞳への取材に向かおうとしていた。駆けつけた真琴を見ると「あなたも来る?」と睦子。真琴は渋々うなずくのだが・・。

 瞳の部屋では、堀田がインタビューの真っ最中。しかし、万里子が家族構成を聞こうとすると瞳はなぜか話をそらしてしまう。その時、にわかに窓の外が騒がしくなった。各局のワイドショーやスポーツ紙が噂の真相を確かめようと押し寄せてきたのだ。その中にいた真琴に、睦子が来られなくなったので代わりにレポートして欲しいと連絡が入る。要領もわからず躊躇している真琴は、阿部に背中を押され、レポーター陣に加わった。すると中から、応対を依頼された万里子が出てきた。矢継ぎ早の質問に冷静に対応する万里子。そして、真琴を見つけ「何やってんの?」と聞く。「ワイドショーの取材」と、答える真琴なのだが、新人が割り込んだことに腹を立てた古参レポーターに突き飛ばされてしまった。

 アナウンス室では、平松と小田切恵美子(深浦加奈子)がワイドショーの責任者と睦子を呼んでケガをした真琴を思って訳をただす。責任者は平謝りだが、睦子は「たかがかすり傷」と強気。そして、現場にはわざと行かなかったと言い出す。睦子は真琴が加わったことで自分の後輩レポーターがクビになったことが面白くなかったのだ。イヤだったら辞めても良いという睦子に「辞めません!」と真琴は意地を張ってしまう。

 やるといった以上、瞳を追いかけようとする真琴。報道部では倉本に取材を始める。気づくと、堀田と万里子が側にいた。真琴は堀田に協力を願うが「ゴシップは追わない」と断れてしまう。万里子との対立も深まる。一方、堀田は高見沢から「瞳に不倫の事実関係を吐かせろ」と命令されジレンマに陥ってしまう

   その夜、真琴は久保寺雪(国分佐智子)に会っていた。龍二とのことを聞かれた真琴は「気持ちの整理はついた」と言うのだが、一人部屋に戻ると切なさがこみ上げてくる。

  一方、堀田と万里子は瞳の取材をしていたのだが、瞳のいつもの気まぐれで中断されてしまう。マスコミの姿がないことを確認して、家を出ると、真琴がやって来た。すると瞳は「これから飲みに行くの」と真琴も誘う。飲みに行った店では、真琴と万里子が瞳への取材合戦。だが、瞳は学生時代の堀田の話を始めて、彼女たちの質問には答えない。しかし、店を出ると堀田には新恋人と別れたとこぼした。何も収穫のなかった真琴にワイドショースタッフから連絡が入る。瞳の母親が見つかったと言うのだ。万里子は瞳の母親は亡くなったはずと怪訝な顔をする。  真琴は、瞳の母親、裕子が子供を残して家を出た話に大感動。ところが、万里子から様子を聞いた瞳は不満そう。なぜ、死んだとウソをついたのかという堀田には「どっちでも同じだから。あんな親!」と瞳。万里子は「彼女の気持ち、わかる気がします」とつぶやく。

 翌日、真琴はワイドショーのスタッフルームで瞳のコメントがとれないことを睦子になじられる。そこにスタッフが、瞳と裕子の対面企画を持ち出してくる。レポートを頼まれて戸惑う真琴だが、睦子の「無理だわ、この子には」に「やります!」と、またしても意地で引き受けてしまった。

 瞳は、文学賞の授賞式に出席していた。堀田と万里子も当然その模様を取材する。式が終わり控え室に向かおうとする瞳の前に、真琴が現れた。真琴は、ワイドショースタッフの手引きで、母親と会おうとしない瞳のもとに、裕子を連れてきたのだ・・・

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