あらすじ
<第10回> <第11回>

<第10回> 「さよならは突然やってきた」
 高見沢伸一(大友康平)が、ニュース・プラネットの特集コーナーで女子アナダービーをやろうと言いだした。大月真琴(水野美紀)、香山万里子(ともさかりえ)、藤島みどり(佐藤藍子)の新人アナウンサーそれぞれに特集の企画を作らせ放送しようというのだ。視聴者から、どの企画が面白かったか人気投票をさせるものだ。堀田航治(伊藤英明)や麻生亮子(片平なぎさ)は反対するが、当の万里子とみどりは乗り気。だが、真琴は複雑な気分だ。

 万里子は「IT関連」を、みどりは「野球選手はなぜ年上の女性と結婚するのか?」という、以前から興味を持つテーマを持っていたのだが、真琴にはなかったのだ。万里子やみどりに負けないようにと、思わず真琴は「政治」と口走ってしまったが、国会議員の総数も知らない。そんな真琴の悩みは、仕事だけではなかった。  みどりにつつき回されることも手伝って、真琴は万里子と堀田の関係を気にしていた。また、みどりから倒れた万里子に堀田が一日付き添っていたいたという話も聞き、2人を応援していたつもりだったのに、自身も複雑な心境になっている。

 一方、女子アナダービーを企画した高見沢の様子もここのところ少しおかしくなってきた。報道部から行き先も告げずに席を外すことが多くなったのだ。またしても不在になった高見沢を捜す亮子に真琴と倉本友也(吉沢悠)が声をかけた。真琴は倉本の提案で、外交機密費を特集のテーマに選び、亮子にその資料提供を求めたのだ。亮子は快く真琴に資料を渡しながらも「もっと身近なテーマの方がいいのに」とアドバイス。しかし、真琴は倉本とともに外交機密費に関係する取材を始めた。

 ところが、正攻法ではどこも2人を相手にしてくれない。そこで政治家に突撃取材を敢行する真琴だが、これも見事に失敗。取材中に器物を損壊してしまった真琴は、多額の被害請求を受けてしまう。その真琴に「もっと身近なネタの方がいいんじゃないか?」と堀田も助言。さらに堀田が最近よそよそしい態度の真琴に「なんで避けるんだ?」と尋ねると、逃げるように去ってしまった。

 しかし、真琴には亮子より堀田に言われたことばが残った。いつもの居酒屋からの帰り道で出会った焼き芋屋さんの田辺(金田明夫)が自分と同郷であることを知る。さらに田辺がリストラされて焼き芋屋さんを始めたと聞くと、堀田の言葉を思い出し、彼を取材することを思いついた。倉本とともに、改めて始めた田辺の取材は順調に終わるのだが・・・。

<第11回>「私をひとりにしないで・・・」
 香山万里子(ともさかりえ)が、報道部への転属願いを出した。大月真琴(水野美紀)と藤島みどり(佐藤藍子)は引き留めようとするが、万里子の決意は固い。また、堀田航治(伊藤英明)も、特別企画で1年間の海外取材に行くことが決まった。

 万里子と堀田は報道部にそれぞれの進む道を報告しに行くのだが、高見沢伸一(大友康平)も辞表を出したと言う。これには、真琴たちだけでなく麻生亮子(片平なぎさ)も驚いてしまう。亮子は、高見沢に真意を尋ねるが「やりたいことがる」と、はぐらかされてしまった。そして真琴には、女子アナダービーで一位を取った褒美と、廃校になる小学校の取材資料を渡した。

 高見沢がいなくなった「プラネット・ニュース」には、国会解散のニュースが飛び込み最初から大混乱。ようやく放送が終わったところに、局長(山崎満)が新プロデューサーの江藤(塩見三省)を連れてきた。江藤は、局長の名を借りて高見沢とは全く違う固い番組方針を打ち出す。真琴が始めようとしていた廃校の取材にも釘を刺してきた。真琴や倉本(吉沢悠)、みどりは、このやりかたに大反対だが、もともと報道に進みたかった万里子だけは、江藤に賛成する。

 真琴は、高見沢が残してくれた廃校の取材を倉本とともに始めた。5人の3年生がいる学級を取材するが、教室にいたのは4人だけだった。休んでいるのは沢口美保(大平奈津美)という少女。病欠かと聞く真琴に、担任教師の飯田(宇崎慧)は「いろいろありまして」と口を濁す。その態度が真琴の心に引っかかり、美保の家を訪ねた。出迎えた母親の清美(山下容莉枝)は、美保を呼ぶが部屋から出てこようとしない。だが、その様子を美保が密かに覗いているのを真琴と倉本は見逃さなかった。  少女の家を出た真琴は、彼女の同級生に話を聞くため学校へ戻る。どうやら美保は、いつもウサギ小屋の前にいるらしい。飯田も、なぜ学校に来ないのか分からないと途方に暮れている。だが、美保の両親が離婚した影響があるのではないかと言う。

 真琴は、美保の目を通して廃校を伝えるように構成を変えたいと倉本に話す。だが、真琴に江藤が待ったをかけた。子供の話に誰が興味を持つんだと、廃校の様子を伝えるだけで良いという。高見沢なら承知してくれたと食い下がる真琴に、江藤は強引に取材の担当を万里子に代えてしまった。

 真琴を心配する堀田は「どうして女の子にこだわるのか?」と尋ねる。すると真琴は、自分の幼い頃の経験を語りだした。いじめられっこで、人と話すことが出来なかった真琴を一人のアナウンサーが変えてくれた。だから、自分も美保に何かをしてあげたいと。堀田に励まされ、真琴は取材を続ける決意をする。

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