<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回>
「洋平(中村俊介)が貴子(高峰陽)のアパートに駆けつけると、彼女は手首を鮮血に染めて、ぼう然としゃがみこんでいた。「バカ!何やってんだよ!」。洋平はあわてて応急処置をした。神崎が部屋にいる時に妻が包丁を持って飛び込んできた。貴子が制止しようともみあううちに手首を負傷したのだ。「神崎は奥さんをなだめるばかりで、私を置き去りにして帰って行ったわ」。貴子が傷ついたのは手首だけではなかった。「責めないほうがいいよ。神崎さんのことも、自分自身のことも」。洋平は夜通し貴子を看病した。
 有羽(深田恭子)は洋平からの電話を待っているうちに寝てしまった。「ごめんね。ゆうべは電話できなくて」。洋平は昨日と同じスーツ姿で出社してきた。「実は貴子がちょっとトラブルに巻き込まれちゃってケガしたんだよ」。洋平から貴子の部屋に泊まったと聞かされて、有羽はショックを受けた。「有羽は何も心配しなくていいよ」。洋平の言葉を有羽は上の空で聞いていた。
 本能寺(阿部寛)を訪ねて編集部にロックバンドのボーカリスト、安野さおり(松尾れい子)がやって来た。本能寺はさおりのライブを見て、彼女に美津子(黒木瞳)と同じポジティブな生き方を感じていた。「小説を書いてほしいんだ。女にしかできない闘いをテーマに書いてほしい」。本能寺の熱っぽい口調に押し切られて、さおりは頷いていた。編集長のイスを約束された本能寺にとって、それは大きな賭けだった。
 有羽は洋平が貴子の部屋に泊まったことを美津子に話した。「有羽ちゃん、それで納得しているの?」。平静を装ったつもりでも美津子には嘘は通じなかった。「何で朝まで一緒にいるわけ。言いたいことは言わなきゃ、なめられるわよ」「相手の気持ちを考えて、自分の気持ちを殺すことだって大切でしょう」。有羽は反論したが、自分の気持ちに素直でないことに苛立っていた。「ありのままの有羽を出しなさい。行動するしかないでしょ」「そうだけど」。有羽の気持ちは大きく揺れ動いていた。
 有羽は思い切って自分の気持ちを洋平にぶつけた。「私のことが好きなら、もう貴子さんのところには行かないで!」。洋平は怪訝そうな表情で答えた。「貴子は好きな人と別れて苦しんでいるんだ。有羽に対して、何ひとつ後ろめたいことはないよ。君がそんなくだらないこと言うなんて思わなかった」。洋平はそれ以上、話すつもりはないというように口を閉ざしてしまった。有羽の胸には「言わなければよかった」という後悔だけが残った。
 昼休み、有羽は沈んだ気持ちのまま、いつもの公園で弁当を食べていた。となりに洋平の姿はない。突然、ベンチの後ろから伸びてきた手が玉子焼きを取った。「どうして、こんなところに?」。驚いて振り向くと、カメラを下げた奥山(鈴木一真)が人なつっこい笑顔を浮かべていた。「今度メシでも食いに行こうよ。ごちそうするから」。しかし有羽はとっさに首を振っていた。「私、好きな人がいるんです。だから奥山さんとはデートできません。ごめんなさい」。奥山は苦笑した。「男と女だって友達同士ならメシぐらい一緒に食うだろ?」。有羽にとっては思いもよらない考え方だった。「男と女でも友達ってこと、あるんだ」。走り去る奥山の後ろ姿を見つめながら、有羽は小さくつぶやいた。
 オフィスに戻ると杉本部長(森下哲夫)から声をかけられた。「飯島君の彼、なかなかワイルドだね」。奥山と一緒にいるところを見られたらしい。「いえ、あの人は違います」と否定したが、同僚のOLたちはその話題で大はしゃぎ。退社時間になって休憩室で着替えをしていると、有羽はめまいを覚えた。「大丈夫?顔がちょっと赤いわよ」。奈緒子(蒼和歌子)が心配して声をかけてくれた。どうやら風邪をひいたらしい。
 美津子が帰宅すると、マスクをした有羽が本能寺と向き合っていた。「風邪が治るまで、俺のところで預かってほしいって」。妊娠中の美津子に風邪がうつらないように、有羽は本能寺の部屋でしばらく美津子の面倒をみてほしいと頼んだのだ。有羽は身の回り品をつめたボストンバッグを本能寺に手渡すと「それじゃ、ママをよろしく」と頭を下げた。美津子が慣れない家事をすれば、有羽はおちおちベッドで寝ていられない。「何かあったら電話してくるのよ」「ママも本能寺さんの言うこと、ちゃんと聞いてイイ子にしているのよ」。いつものことながら、どちらが母親なのか娘なのか分からない。
 美津子と本能寺が出ていって、一人きりになった有羽はソファにぐったりと横になった。また熱が出てきたようだ。電話が鳴っている。しかし意識がもうろうとして体が動かない。目覚めたのは翌朝。有羽の目に写ったのは美津子の笑顔だった。「帰ってきてくれたの」「気分はどう?」。電話に出ない有羽を心配して、本能寺のマンションから戻ってきてくれたのだ。
 「ママ!」。有羽は美津子に抱きつくと、安堵のあまり泣き出してしまった。「会社は休むのよ」「どうしようかな。本当はあんまり行きたくないの」。有羽は洋平とケンカしたことを打ち明けた。「よくやったね。ケンカできたっていうことは、それだけ二人が近づいたってことだよ」。美津子はちょっと沈んだ表情の有羽を優しく見つめた。慈愛にみちた母親のまなざしだった。
 その夜、洋平が見舞いに来てくれた。美津子とは初対面だ。「あなたが有羽ちゃんの大切な田中様なのね」。有羽から聞かされていた通りの応対に洋平は苦笑いした。そこへ有羽が2階から下りてきた。「具合どうかと思って」「もう大丈夫です」。まだ仲直りしていなし、美津子の目も気になって、二人はぎくしゃくしたまま言葉が続かない。「こないだはごめん。言いすぎた」。有羽はあわてて首を横に振った。「私のほうこそ」。二人にはそれだけで十分だった。
 「あんなふうに気持ちをぶつけてくれてうれしかった」。有羽は笑顔でこっくりと頷いた。そして洋平は美津子を手伝って料理を作ってくれた。キッチンに並んで楽しそうな二人の後ろ姿を見て、有羽の胸の中にはあたたかい気持ちが広がっていった。
 翌日、美津子は産婦人科へ定期検診に出かけた。診察を終えた美津子は医師の表情が強張っているのに気づいた。「心音がまったく聞こえません。残念ですが」。美津子は頭の中が真っ白になった───。

<第8回>
 「私が殺したのね、ノアノアを」。医師から胎児の心音が途絶えたことを知らされた美津子(黒木瞳)は自分を責めた。「違うよ、ママはあんなに悩んで、生むことを決めたんだから」。有羽(深田恭子)の慰めも美津子の耳にはうつろに響いた。有羽が電話で知らせると、本能寺(阿部寛)がすぐに飛んできた。「ショックだろうけど、早く元気になってくれ。子供はまた生めるよ」「バチが当たったのよ。仕事なんか辞めて、家でおとなしくしていれば良かった。私はいつだって自分勝手に生きて、やりたい放題やって、周囲を犠牲にしてきたのよ!」。こんなに取り乱した美津子を見たのは有羽も本能寺も初めてのことだった。
 翌朝、有羽が美津子の部屋に入ると美津子はすでに起きて、窓辺から外をながめていた。「ママ」「おはよう」。美津子の穏やかな表情に気づいて、有羽は安心した。「会社休もうか?」。美津子はきょう産婦人科で手術を受けるのだ。「ううん、1人で大丈夫よ」。本能寺が部屋に入ってきた。心配してリビングのソファで1夜を明かしてくれたのだ。「気分はどう?」。美津子は小さく微笑んでうなずいた。「ありがとう」。いつもと変わらぬ美津子に本能寺も胸をなでおろした。
 有羽は出社すると洋平(中村俊介)に美津子のことを打ち明けた。「仕事が終わったら病院へ行くんだろ。僕も一緒について行ってもいいかな」「もちろん」。洋平の気持ちがうれしくて、有羽は大きくうなずいた。洋平の携帯電話が鳴った。「これから仙台に帰るから」。貴子(高峰陽)からだった。「そうか。引っ越しとか手伝えなくてごめんな」。有羽と一緒にいると聞いて貴子は代わってほしいと言った。「私のことで嫌な思いさせたみたいね。仙台に帰るから安心して。洋平のことをよろしくね」。有羽は何か言わなければと焦ったが、口をついて出たのは「お元気で」の一言だった。有羽の心の中でくすぶっていた貴子へのわだかまりはいつしか消えていた。
 美津子の手術は無事に終わった。夕方になると本能寺が病室に来てくれた。「気分悪くない?」「大丈夫。ノアノア生めなくてごめんね」。本能寺は首を横に振ると、ベッドの美津子の手を両手で包むように握った。「美津子が一番大事なんだ。君がいてくれれば、それでいい」。2人は優しく見つめあった。しばらくすると有羽と洋平が一緒に姿を現わした。「有羽ちゃんの恋人って君だったのか」「その節はどうも」。本能寺と洋平が顔を合わせるのは部屋捜し以来だった。どちらも照れくさそうだ。「今度ゆっくり2人で飲もうや。有羽ちゃん、あと頼むね」。本能寺は笑顔で病室を出ていった。
「わぁ、食べたい!お腹ペコペコだったのよ。病院のごはんって、おいしくないんだもん」。美津子は洋平が買ってきたプリンをおいしそうに平らげた。「お元気そうな顔見て、安心しました。じゃ、僕はこれで失礼します」。2人きりにさせてやろうと、洋平も気をきかして腰を上げた。「ごめんね、ノアノアに会わせてあげられなくて」「ママがいてくれたらそれでいいの」。静かで穏やかな母と娘の時間。「本当は母親になるのが恐かったのよ」。美津子は自らの心の闇について語り始めた。
 それは美津子が中学3年の夏休みの出来事だった。2度目の父親が美津子の布団に入ってきた。その夜以来、父親は何か面白くないことがあると、彼女の体に触れてきた。母親には言うなと口止めされた。「我慢したわ。自分の心を殺すしか、あの頃は生きる手段がなかったから」。いつかは母親の善子(中原早苗)が助けてくれるものと信じていた。「だけど母さんは助けてくれなかった。気づいてたはずなのに」。有羽は美津子と善子の間にある溝を初めて理解した。
 家を出ることだけを考えていた美津子の前に1人の男性が現れた。「優しい人だった。プロポーズされて、ママはすぐにOKしたわ」。やがて有羽も生まれて美津子は幸せだった。ところが美津子は次第に不安になってきた。「いつかこの幸せは壊れてしまうのではないかって」。そんな不安な日々から逃れる道は一つしかなかった。自分から家庭を壊してしまえばいい。そうすれば、もう怯えて生きていかなくてすむ。「だからママから離婚を切り出したのよ」。当時の美津子は誰かに愛されるということが信じられなかった。
「ノアノアを犠牲にして、やっと分かったわ。親と子につながっていくのは血や肉だけじゃない。愛情や憎しみもつながっていく。だったら、憎しみの鎖だけは私が断ちきらなきゃ」。美津子の告白に引き込まれていた有羽の頬には、いつしか涙が伝わっていた。「ママ、私を生んでくれてありがとう」。美津子は有羽を優しく抱きしめた。「明日みんなでピクニックに行こうか」「うん」。有羽はうなずいた。 翌日4人は近くの公園へ出かけた。有羽の手作り弁当を美津子と本能寺は、互いに食べさせてあげてベタベタ。そんな2人を有羽と洋平は苦笑しながら見ている。洋平は本能寺にたずねた。「美津子さんのどこに惹かれたんですか?」「いつも本気で生きているところかな」「そして気づいた時には好きになっていた?」「そっ、お手上げ状態」。2人は顔を見合わせて笑った。「なんかこうしていると家族みたいね」。有羽は幸せな気分にひたっていた。
 数日後の夜、美津子は善子の居酒屋を訪れた。「好きだったよね」「覚えててくれたの」。美津子は持ってきたイチゴを差し出した。「私、最近やっとイチゴが食べられるようになったの」。それだけで気持ちは通じた。美津子はグラスにビールを注ぐと善子に勧めた。胸いっぱいで何も言えない善子を美津子は穏やかな表情で見つめていた。「今年も箱根かあ」。そろそろ昼休みが終わろうかという頃、有羽たち若手社員は来月の社内旅行の話題で盛り上がっていた。そこへ杉本部長(森下哲夫)が「いやぁ、参ったよ」と近寄ってきた。部長は洋平に向き直った。「人事部から連絡があって、仙台支社がどうしてもお前を戻してほしいって言ってるんだ」。洋平と有羽は呆然と立ち尽くした──。

<第9回>
 洋平(中村俊介)が仙台支社に呼び戻されることになった。「どうしたらいいの?」。ぼう然と立ちつくす有羽(深田恭子)に美津子(黒木瞳)はこともなげに言ってのけた。「離れたくないなら仙台へ一緒に行けばいいじゃない」。それができるぐらいなら悩んだりしない。「男なんか放っていたらすぐ女作っちゃうよ」。それが恋多き女、美津子の常識。「洋平はそんな人じゃないよ。私の気持ちも絶対に変わらない」。有羽は言い返したが、かすかな不安がよぎった。「とにかく今夜は帰って来なくていいからね」。洋平と同じオフィスで働けるのは今日までなのだ。「ありがとう、ママ」。有羽は小さく微笑むと家を出ていった。
「お弁当を渡すのも今日が最後だね」。有羽がさびしげに弁当を差し出すと、洋平はいつもと変わらない笑顔で受け取った。「これから一緒にいられる時間は少なくなるけど、その分もっとお互いの大事さが判ると思う。今夜仕事が終わったら食事をしよう」。有羽はこみあげてくる悲しみをこらえて笑顔でうなずいた。退社間際になって有羽ははるか(牛尾田恭代)から残業を頼まれた。「予定があるんです」。動揺を押し殺して断った。かたや洋平は松岡(石塚義之)から声をかけられた。得意先が送別会をしてくれるとあっては、断りきれなかった。「ごめんね。帰ったら電話するから」「気にしないで。待っている」。有羽はまた笑顔をつくろった。
 今夜は有羽が帰宅しないとあって、美津子は本能寺のマンションにいた。「やっぱり一緒に住まないか?」。有羽が仙台へ行くのを渋っているのは美津子のことが心配なのではないか。本能寺にそう指摘されると、さすがの美津子も考え込んだ。それでも美津子は「先のことは何も約束しないって言ったでしょ」といつものように強がった。
 有羽はどうしても洋平に会いたくて、アパート近くの公園で待つことにした。ベンチで座っていると寒さが足元から伝わってきた。
洋平が帰ってきたのはもう深夜近くになってからだった。「風邪ひいたらどうするんだ」「今夜はずっと一緒にいたいの」。洋平は微笑むと、有羽の肩を抱き寄せて、アパートへと歩き出した。翌朝早く有羽は洋平を東京駅の東北新幹線ホームから見送った。「着いたら電話するから。お母さんと本能寺さんによろしく」。洋平を乗せた新幹線がゆっくりとホームからすべりだした。「私たちは変わらない。毎日会えなくたって」。有羽は自分に言い聞かせるようにつぶやいた。
「好きならついてきゃいいのにね」。美津子は有羽が仙台へ行こうとしないことを池辺(筒井康隆)にこぼした。「美津子さんから離れるのが怖いんじゃないか」。しかし19歳にもなれば母親よりも男を選ぶべきというのが美津子の考えだ。そして本能寺から一緒に住みたいと言われていることも打ち明けた。「今までの美津子さんなら、向こうが本気かどうかより、自分がどうしたいのかを真っ先に考えてたんじゃなかったかな?」。池辺に指摘されて美津子はハッとした。たしかに本能寺とつきあいだして美津子は少しずつ変ってきていた。
 有羽はいつでも洋平と連絡をとれるように携帯電話を買った。「ごめんね。電話遅くなって」。洋平は新しいアパートで荷物を片づけている真っ最中だという。「昼間に実家に帰ったら、おふくろがごちそうしてくれたよ」。しかし洋平は有羽に一つだけ黙っていることがあった。仙台駅に着いた時、貴子(高峰陽)と会っていたのだ。何も後ろめたいことはないが、不安をかきたてるようなことを有羽に言う必要はない。「どんな部屋?見てみたいな」「近いうちに遊びにおいでよ」。有羽は束の間、さびしさを忘れた。
 美津子はスタッフの北村(小松正一)から辞表を受け取った。広島の実家に戻って、父親の設計事務所を引き継ぐという。美津子の秘書を務めてくれたみどり(北原一咲)も辞めることになった。「実は私たち、結婚することになりました」。毎日一緒に仕事をしていたのに美津子には寝耳に水だった。みどりは仕事に見切りをつけて家庭に入るという。「私は二つのことを同時にやるより、一つのことに専念したいタイプなんです」「そうなの」。みどりを仕事に生きるタイプと思っていた美津子は意外の感にうたれていた。
「有羽ちゃん、ダメですか?」。奥山(鈴木一真)は有羽にグラビアのモデルを頼めないかと本能寺に打診した。「そりゃ、似合うとは思うけど、有羽ちゃんは勘弁してくれよ」「美津子さんの娘だからですか?」「まあな」。洋平の存在を知っているだけに本能寺は言葉をにごした。「仕事とプライベートは別ですよ。俺、口説いてみせますよ」。奥山はやけに自信たっぷりだった。
 入れ代わるように、ロック歌手のさおり(松尾れい子)が編集部に姿を現わした。本能寺が依頼した彼女の小説は編集スタッフにも好評だった。「あんたの顔、つぶさずに済みそうってわけか」。口調はぶっきらぼうでもさおりはうれしそうだった。「何か食いに行こうか」。お礼の意味もこめて食事に誘っていたのだ。本能寺はさおりを促して、編集部を出ていった。
 仕事を終えた有羽が会社を出ると、奥山が待っていた。「お疲れさん。焼肉の食べ放題に行こう」。有羽は困惑しながらも奥山の屈託のなさに、気がつくと一緒に歩き出していた。「会社の休みの日に合わせるからモデルになってほしいんだよ」「無理です。いつでも会えるように週末はフリーでいたいんです」。今度の週末には仙台へ行くことをすでに洋平と約束していた。「じゃあ、もし週末のデートが流れたら電話してよ」。奥山はあっさり引き下がると、焼肉をおいしそうに頬張った。有羽は洋平以外の男性とリラックスしてしゃべっている自分に驚いていた。そして帰宅した有羽に洋平から電話がかかってきた。仕事が急きょ決まって週末会えなくなったという知らせだった──。


戻る


[第1-3回] [第4-6回] [第7-9回] [第10-11回]