更新日:2012/02/01
2012年1月度社長会見要旨
(2012.1.27)
Q.東日本大震災という未曾有の災害が起こった2011年を振り返っての所感。震災によって番組制作にどのような変化があったか?
いま日本で生活している人たちが経験したことがないような未曽有の大災害だったが、放送局にとっても経験がなく、いろいろな教訓もあり、今後やらなければいけないこともいろいろと感じた。特に東北3県の系列局が放送をどう継続するかという難しさを経験し、キー局もどう支援していくか、それが経験として残った。今まで放送局には社会的使命があり、存在意義があると言ってきたが、身に染みて実感した。
今現在、私たちがやらなければいけないのは、きちっと取材報道すること。まだまだ復旧・復興もままならない中で、記憶や実感が薄れる危惧があり、忘れがちな国民をつなぎ止めるためにも、実態について取材、報道し、国民に知らせる役割もあると思う。支援の気持ちを忘れないように喚起していきたい。
震災時に放送局は、放送を継続するのが一番の責任であり、東京で直下型が起きることなども想定してシミュレーションしている。番組を作る人間にとっても心境の変化があった。震災の被害の甚大さも報道しなければいけないが、それとともに前に進むにはどうしたらいいか?という提案もしていきたいと思っている。テレビは身近なメディアなので、楽しんでもらうことも大事。安心してみていただける番組を多く提供できればと思う。
また、放送局として被災者にどういう支援ができるかも考えないといけない。具体的には、昨夏のイベント「お台場合衆国」に400万人の方々が来て下さったが、収益の一部は被災地に寄付し、3月に被災地の方に喜んでいただけるようなライブ、イベントを検討している。言い古されているかもしれないが、被災地の支援になること、日本が元気になることを行っていきたい。
Q.2011年年間視聴率の総括
年間視聴率は8年連続三冠王が達成できなかった。三冠王は全番組の集約した結果。それぞれの番組の制作者は、三冠王を目指しているのではなく、自分が作った番組を少しでも多くの方に見てもらいたいという気持ちで日々働いている。各人には頑張ってほしいし、それが質の高い番組であれば、私としてもうれしい。編成には、効果的なタイムテーブルを作ってほしい。三冠王を取れなかった原因は、好調な時間が長く続いたことで、金属疲労が出てきたこともあると思う。今年はテレビの王道とも言える「家族で安心して楽しんでもらえる魅力的なタイムテーブル」を目指してほしい。震災前と震災後とでは、視聴者の心持ちも変わっているのではないか。制作側も震災後に考える所がたくさんあったと思うので、十分に考えながら若々しく元気な番組を制作していきたい。
バラエティは長寿番組が多くなったことで、若干活性化できていない部分があった。
ドラマは震災直後の4月クールで『マルモのおきて』が支持をうけたが、日本中がこの時期、「家族」とか「絆」というものを考えていたからこそ、このドラマが支持されたのだと思う。今後の参考にしていきたい。
情報、報道は、『めざましテレビ』『とくダネ!』『スーパーニュース』などが横並びトップ。『知りたがり!』も視聴率が上がってきた。震災後は特にニュースが高視聴率で、視聴者の社会に対する関心が高くなっていると思う。
スポーツは、理屈なく楽しめるコンテンツなので、通年より関心が高かったようだ。
『世界フィギュア』を始め、なでしこの『ワールドカップ女子サッカー』は日本国民を元気にした放送だったと思う。『ワールドカップバレー』『全日本フィギュア』なども視聴者の支持を受けた年だった。今年はオリンピックイヤー、『女子マラソン』の放映権も取らせていただいたので、頑張っていきたい。
Q.1月改編の状況について
1月のドラマは好スタートが切れた。月曜9時『ラッキーセブン』、火曜9時『ストロベリーナイト』、木曜10時『最後から2番目の恋』、日曜9時『早海さんと呼ばれる日』、すべてのドラマが第2話で視聴率を上げている。1995年までさかのぼって調べたが、前例がなかった。
バラエティは水曜7時の『おじゃマップ』が非常にいいスタートを切った。家族揃って安心して見られるフジテレビらしい番組だと思う。
Q.最新の営業概況について
第3四半期は、タイムは堅調で、『世界体操』や『ワールドカップバレー』などがけん引。スポットは7月以来前年同期比100%超えで、回復基調が続いている。
第3四半期も前年を上回ったが、ネットタイムで四半期前年超えは2008年の第2四半期以来3年ぶり。ネットタイムは3ヶ月、スポットは6ヶ月連続で前年超えとなった。
第4四半期の見通しは、タイムは堅調だが、スポットは1月同100%、2月はまだ見えてきていない。このところスポンサー側のテレビCM再認識というか、評価が高くなっていると感じている。テレビは広くリーチが取れる。テレビCMの即効性が再評価されているようだ。
Q.最新の映画事業の概況について
『ステキな金縛り』は興行90日間で観客動員341万人、興行収入も見込みで42億8,000万円。現在、『ロボジー』も公開中だが、13日間で観客動員49万人、興行収入も6億円を超えるなど伸びている。『ロボジー』ではフィギュアを限定50体製作して販売したところ、公開前に売り切れた。根強いファンも多く、期待している。
26日に2011年映画興行数字が出たが、『ステキな金縛り』が邦画実写で1位、『SP革命編』や『アンフェア the answer』『アンダルシア 女神の報復』も10位以内に入るなど好成績だった。
Q.最新の事業概況について
1月7日から15日まで東京ドームで「ふるさと祭り」を開催した。復興支援ということで、東北の祭りと食を充実させたが、入場者数38万3,584人と、多くの方にご来場いただいた。イベントは成功裏に終わったが、土日が混んでいて、十分楽しめなかった方もいたと聞いている。今後の課題としたい。
「ツタンカーメン展」は、大阪で3月17日から、東京で8月4日から公開するが、18日に大阪で記者発表を行った。エジプトから考古大臣が来日するなど、エジプト側の期待も高く、私たちの期待も高い。47年前に一度来ているが、それ以来の日本公開なので、ぜひ若い方にも見ていただきたい。
21日に終わった「クーザ」名古屋公演は来場者23万200人で、券売率では、前作「コルテオ」を超えるいい結果が出せた。2月2日からは最後の福岡公演が始まる。
Q.フジテレビOn Demand(FOD)の最新概況について
ビジネスとして順調に推移しており、2年連続通期で黒字の見通し。今後は春からスマートフォンへの対応やラインナップの大幅強化などを検討している。26日に発表した「もっとTV(テレビ)」もその一環で、電通が4月2日から運営するインターネットTV上におけるビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスにFODも参画していこうと考えている。地上波放送のリアルタイム視聴を促進し、番組視聴時間を拡大することも目的としており、見逃し番組を中心に放送との連動性を重視したラインナップを用意していく予定。
