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エコアナリポート!!

エコアナ・佐々木恭子リポート
FNSチャリティキャンペーンでのHIV/エイズ取材が、与えてくれたもの!

[2008年7月1日更新分]



■魅力的な人々とのめぐり合い
この2年間、日本でのHIV/エイズの支援しているNPOの方々や、HIV陽性者の方々、医療や介護の関係者の方々にたくさんお会いしました。HIVのことを考えない日はないくらい、と言っては、かなり言いすぎにはなりますが、ほぼそれに近いような時間を過ごしてきました。

最初は、「取材」がスタートでした。でも、いつの間にか、大切な友人になっている人も、少なからずいます。私が厚かましいせいも存分にあるとは思いますが(笑)。何しろ、出会う人には魅力的な人が多かった!

体温のある支援を地道に続けていたり、もっと広く社会に現状を知ってもらうにはと試行錯誤していたり、痛みを知ったことで人とのつながりを大事にしていたり、時に傷ついたり、プロフェッショナルな仕事を発揮していたり、変わらぬ世間の偏見に憤りを感じて、それをパワーに変えていたり。
今これを書いていても、出会った人たちの顔が思い浮かんできます。

そんなご縁で、「取材経験を踏まえながらHIV・エイズを語ってください」と依頼される機会が増えました。

■エイズ患者の「在宅ケアDVD」を医療従事者に見て欲しい!
一つには、エイズ患者の在宅ケアに密着したDVDの推薦文。HIV・エイズはいまや長期生存ができる病気です。当然、陽性者たちも高齢化してきます。

となると、そこに新たな問題が浮かび上がっています。陽性者たちに介護が必要になったり、あるいは若くても脳の機能が低下して要介護になった場合、受け入れ体制が整っていない、ということです。

介護施設、あるいは在宅ケア、いずれにしても医療従事者の間でも、まだまだ理解が進まず、受け入れに壁が厚いのが、悲しいけれど現実なのです。そこで、厚生労働省とNPOが協力して、在宅ケアが実現したケースを撮影してDVDを作成しました。医療従事者に見てもらうために。

このDVDは一般には見られないものですが、私自身、とても気づかされることが多かったです。「最初はHIVの人に触るのも怖かった」と語るヘルパーさんたちが、段々とその人柄に触れ、「HIVの○○さん、ではなくて、○○さんの病気が、たまたまHIVだった」と認識が変わっていく。そのプロセスに、やはり、「知る、経験する」一歩が、現実を変えていけるのだなあと強く感じました


■「STOP AIDS」キャンペーンにも参加
もう一つは、東京都から依頼を受けて、6月15日、原宿クエストホールで、「STOP AIDS」キャンペーンの講演をさせていただきました。

このときに伝えたかったのは、「移らない、移さない」ことも大事、それにはコンドームを使うという手段がはっきりあるのだから、そういった「予防」の側面と、既にかかっている人に対しても、自己責任だと突き放すのではなく、一緒に生きていきましょうよという「支援」の側面でした。「STOP AIDS」と共に、「LIVING TOGETHER」もまた、考えていかなくてはいけないと思います。

取材を重ねる中で、より「他人事じゃないな」という感覚が強くなっています。すでに感染している人たちが共通して言うのは、「まさか、自分が」「この病気が身近にあるとは思わなかった」「正直に言うと、誰から感染したかというのはわからない」ということです。

それぞれ、遊び歩いていたというような人ではなく、普通に誰かを好きになり、愛し、性的な接触をする中で、いつのまにかウィルスが身体に入っているのです。そういった話を聞くにつけ、自分だけは大丈夫!とはとても思えなくなりました。もちろん、知ってからは、予防にも気をつけるようにはなりましたが。


来て下さった方は、お年を召した方から、女子校生から、ゲイのカップルまで多様で、200人弱の方々が真摯に聞き、熱心に質問してくださったことがとっても嬉しかったです。ある女子校生から、「今日聞いた話を学校でもみんなと話したいけど、教室の中でまじめに性の話などできないんです。どうやったら、みんな聞いてくれるでしょうか」という質問が出ました。

本当に、日本では性の話が学校や家庭でしにくくて、それが、かなり本質的な問題だと思います。みんな色々な荷物を抱えて生きてるから、たとえば、身体の不自由な人の話や、心の不自由な人の話、そういった人たちが抱える問題も一緒に考えていくうえで、HIVも取り上げたらどうだろう、と答えましたが、本当はもっとストレートに語り合えることが早急に必要なのでしょうね。現実は、進んでいますから。

■取材をしながら、逆に励まされる毎日

他にも、新宿2丁目で開催されている啓蒙イベントで、これはもうあくまでもボランティアとして手記を朗読させていただいたり、勉強会で報告させていただいたり、「出会いが全て!」その気持ちだけで突き動かされてきました。いやぁ、私自身、出会った人たちに本当にお世話になっているんですよね。何か、生き辛いものを抱えながらも、前向きに受け止めている人たちの包容力ってすごくて、「何があっても大丈夫!」と励まされると、力が湧いてくるんです。

最後に。たった2、3年のHIV取材で、「メディア人として」語る機会を頂いていますが、ありがたいなと思うと同時に、やはり、危機感も感じます。それだけ、HIVのことを伝えているメディアが少ないことの裏返しだとも思っていますから。

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