フジテレビ社内で環境問題見学会を実施!
エコアナ・木幡美子の有明清掃工場徹底リポート
[2008年1月15日更新分]
東京二十三区清掃一部事務組合提供・協力
12月13日 14:00PM
フジテレビの一階エントランスに停まった2台のマイクロバス・・・・足取りも軽く、ちょっと遠足気分で乗り込む私♪
でも、もちろん遠足ではありません。行く先は、江東区有明にある有明清掃工場。CSR推進室が環境問題勉強会の一貫として、企画したツアーなのです。
藤村さおりアナ(エコアナ)と、アナウンス室の川野良子アナ・・・その他40人もの社員が同乗し、車内は満席。「フジテレビの社員の環境への意識って、高いのね~!」と感心しつつ、バスは一路 清掃工場へ。
・・・といっても、フジテレビからはものの5分!都心からレインボーブリッジを渡るとき左手に見える、長細~い塔、実はこれが清掃工場の煙突だったんですね。こんなに近いのに、足を踏み入れるのは初めて。
ワクワクしながら中に入ると、清掃工場の方々が明るく出迎えてくださり、一同会議室へ。『こんなにたくさん来て頂いて、フジテレビさんの会社の方は業務に支障ないんですか?』と心配までしてくれました。慣れた手順で、工場の説明を受けたあといよいよ見学!
先端技術を駆使したゴミ処理施設とあって、中は想像に反しとてもきれい。
最初に見せていただいたのは、【ごみ管路収集輸送システム】
輸送管をのぞきこむ藤村アナ
臨海副都心地区の住宅やオフィスビル(一軒家はないんですって)から発生したごみは、所定の投入口に入れられ一時的に貯留。それが、地下にはりめぐらされた収集輸送管内を空気の流れを利用して工場まで輸送。
言ってみれば、大きな大きな掃除機のようなもので吸い取っているようなイメージなんですって。24時間いつでも捨てられる、また、ゴミ収集車で回収しなくていいから環境にもやさしい。カラスにゴミの山を荒らされることもないわけです。
我が家がある地域もそうなったらいいのに・・・・と思いますが、これは、臨海副都心だからできたことなんでしょうね。
さて、そのようにして集められたゴミは、【ごみバンカ】に集められます。10,000㎡もあるごみバンカ内のごみの量といったら・・・もう、なんていってよいのやら。
担当者のお話によると、東京23区では、一人平均一日1,087g(平成17年度)のごみを出している計算なんですって!これは年間に換算すると実に333万トン。1トンを処理するのに5万6,000円かかるということですから、ゴミの処理に年間190億円も費やしている・・・・。もったいない。
ゴミを減らすために私たちができることは、3つの【R】
■REDUCE(リデュース)・・・ゴミになるものを減らす
■REUSE(リユース)・・・捨てずにまた使う
■RECYCLE(リサイクル)・・・もう一度資源として生かす
今のペースでゴミを排出し続けると、40年後には処理したゴミを埋める埋め立て処分場がなくなってしまうとか。私たちひとりひとりの日頃の心がけが重要だな、と実感しました。
ちなみに、ごみバンカで目にした大量のゴミを〈携帯の待ち受け画面〉に設定してしている人も。この日に感じたことを忘れないようにということでしょうか。えらい!
さて、ごみバンカの話に戻ります。
クレーンでかくはんされ、水分を減らし燃えやすい状態になった可燃ゴミは、焼却炉で燃やされます。これにより、約20分の1の量になります。
このときにできる灰(焼却灰)を、電気やガスを使って1,200℃以上に加熱し、溶融・固化して【溶融スラグ】というものをつくるそうです。
これが、スラグ。
そうすると、さらに容積は2分の1になり、道路用骨材として利用できるんですって!まさに有効利用、リサイクルですよね。現在、建設資材としても利用できるようにするための実証試験や、調査も行っているところらしいです。
さらに、この施設では、ごみを燃やすときに出る熱エネルギーを発電や熱供給に有効利用しています。例えば、有明のスポーツセンターや、近隣地域の温水プール、熱帯植物館などは、この熱エネルギーが使われているということ、皆さん、知っていました?
また、電力を電気事業者へ売ることで収入も得ているそうです。
大量のゴミが、こうして有効利用されていることを知って少しホッとしました。
こちらは【中央制御室】
清掃工場内の各施設の運転操作と監視を行っています。
最後に排ガスは、きれいに処理されてから煙突から出ていきます。最後に工場をバックに記念写真。
ちなみに、煙突の丸と直線の照明は、時計になっているんですよ~!丸の赤い点が【時間】、黄色い直線が【分】を示しているそうです。
とても興味深く勉強になったおよそ2時間の見学ツアー。バスで清掃工場を後にしたとたん、たくさんの商業施設が目に入ってきました。
【大量消費社会】から【循環型社会】へ。
それは、今の私たちに課せられた大きな義務といえるのでしょうが、その実現には、ひとりひとりの意識が、何より大切になってくるのではないでしょうか。