柊子の離婚から数ヵ月後。実家の花卉園で理沙が律の子を出産する。赤ん坊は養子に出されると説明する柊子。律と戦った果ての愛の結晶である赤ん坊を胸にしっかりと抱き取る。
　三ヵ月後。再び春が巡ってくる。小柴を呼び出し、理沙への思いを確認する柊子。そこに現れる理沙。久しぶりの再会に、気持ちを確かめ合う二人。そんな二人を優しく見つめ、柊子は静かに立ち去る。
　一方、康一郎の娘として矢内邸で暮らす美佐緒。回復した康一郎や、和也の協力の元、福祉団体を設立しようとしていた。しかし、スタジオで暮らし続け、未だに、結婚の答えを保留する律に不満も感じていた。
　柊子が信州へ帰ると、そこには美佐緒が待ち構えていた。美佐緒の思わぬ申し出に柊子は……。