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番外編

山名里奈選手インタビュー

1999年12月16日生まれ。4歳の頃からスケートを始め、小学3年生からショートトラックを始めた。中学高校時代の陸上部で培った体力を武器に長距離を得意とする。今回全日本ショートトラック選手権で見事総合優勝を果たした山名里奈選手にインタビューを行いました。(インタビュー日:2021年2月8日)

山名里奈選手

山名里奈選手

山名里奈選手について

■レース中はどんな事を考えていますか―

 500mは最初の加速で出遅れないことを意識しています。また、一瞬のミスが命取りとなるので、その一瞬を逃さないように考えています。
 1500mは、レースを楽しむことを一番に考えていますが、反対に何が起こるか分からないので、最後の最後まで気を引き締めるようにしています。
 1000mは500m・1500mと考えていることは特に変わりません。500mと1500mの両方の要素があると思います。なので、一瞬のタイミングを逃さないように相手選手をしっかり見つつ、自分のレースをすることを考えています。
 3000mは他の種目に比べて距離が長いので、最初に足を使いすぎないようにしています。また、最初から選手が逃げることもあるので、それも警戒しています。レース終盤になると展開が変わることがあるので、反応が遅れないようにもしています。

■練習中や競技中に感じる楽しかったり苦しかったりする事を教えてください―

 レースをしている時が1番楽しい時です!また、レースで作戦がはまって勝てた時や、今までできなかったことができるようになった時がとても気持ちいいです。
 反対に、足に乳酸がたまる練習はすごくつらいです(笑)

■ここはほかの選手には負けないというストロングポイントを教えてください―

 持久力があるところだと思います。レース中、他の選手より持久力があるのでスピードを長く持続することができます。なので、色々な作戦を立ててレースに臨むことができます。また、試合の疲労がたまっている2日目でも、良いレースができると感じます。

■ショートトラックを始めてみたいと思っている方にアドバイスはありますか―

 ショートトラックを始めてみようと思っている方やどんな競技かイマイチ分からないという方は、1度会場に足を運んでレースを生で観戦してみてほしいです!試合会場は、選手と観客の距離が近いので、テレビの画面越しでは伝わらない、試合の臨場感を味わうことができます。また、レースも身体の大きい選手に小さい選手が勝ったり、波乱があったりと1度見たら「レースをやってみたい!」と感じると思います。
 ショートトラックは他の種目とは異なり、運動神経や体格に恵まれているというだけでは勝つことができません。強さだけでなく、戦略や戦術、技術、運など勝つためにはさまざまな要因が必要となります。なので、レース次第では自分より速い選手に試合で勝つこともできます!
 また、111.12mのコースを時速50km程で滑るため、普段の生活では体験することのできないスピード感を味わうことができます。
 ショートトラックを始めようと思っている方は、まずスケートリンクに足を運んで、チームの人に声を掛けてみてください。皆さん歓迎してくれるはずです。

■2021年の目標、「自分らしいレース」について具体的に教えてください―

 私の長所である持久力を活かしたレースをすることです。あと、私はレース展開を見てその場で柔軟に対応するのが得意な方だと思っています。なので、ウィークポイントである加速力を強化して、レース中のどの場面でも仕掛けることができるようなレースをすることを目標にしたいです。

長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)