数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
フィギュアスケート界を楽しく語ります!

歌子の部屋

番外編

樋口新葉選手インタビュー

2001年1月2日生まれ。3歳からスケートを始め、豪快なジャンプとスピードが持ち味。2018年の世界選手権では銀メダルを獲得した樋口新葉選手にインタビューしました。
(インタビュー日:2020年5月28日)

2020.6.16

樋口新葉選手 サイン

■樋口新葉選手/直筆応援サイン。次ページ以降もご本人提供の写真を掲載しています。

はじめに

 この状況の中、私たち皆のために命を削って働いてくださっている医療従事者のみなさんのためにも、いま健康な私たちは、できることをしていかなければいけません。手洗い、うがい、徹底的な消毒、三密を避ける行動です。当たり前の日々が戻るにはまだ時間がかかるかもしれませんが、私たちにできることは何か、常に考えて乗り越えていきましょう!
 皆さんの前で滑れる日をとても楽しみにしています!

フィギュアスケート競技に関するインタビュー

■2019-20シーズンを振り返っていかがでしたでしょうか―

 昨シーズンは全日本選手権のために頑張っていたので、ピークを全日本選手権に合わせられたことがとてもいい経験になりました。また、全日本選手権は自分のレベルや世界選手権、四大陸選手権に向けてトリプルアクセルの感覚も確かめることができたので次のステップにつながる大会でした。
 GPシリーズ スケートアメリカでは、ショートプログラムの試合前にお昼寝をして、寝坊をしてしまいました。緊張から眠気がすごくて公式練習の後いつの間にか目覚ましをかけずに寝てしまい、試合の30分前に会場入りになりました。もうこんな経験は絶対にしたくないです……。

■シーズン中のスケジュールを教えてください―

 昨シーズンは氷上練習と陸上トレーニング、それに学校の往復で、とても忙しかったです。
 氷上では主に曲をかけて演技のなかで失敗をしないための練習を、陸上トレーニングでは身体を安定させるような練習をしていました。陸上トレーニングはすぐに効果を感じることはできませんが、だんだん安定してくる感覚が分かりました。
 忙しく生活をしていると”生きてる”と感じられるので、いつもつい忙しくしてしまいます(笑)

■食事について気をつけていることはありますか―

 特に全日本選手権の前、2カ月くらいは頑張って身体を引き締めていきました。夜ご飯で炭水化物を控えたり、常に体重のことを考えながら生活していました。
 基本的に食べ物は何でも大好きなので、食べられない事は悲しかったです。あたりまえですが試合のために努力をして結果につながると、とても達成感があり嬉しいので、そのために頑張りました。

■自宅ではどのようなトレーニングをしていますか―

 あまり大きな動きは出来ないのですが、プランクなどの体幹を鍛えるトレーニングをメインで行っています。体幹トレーニングなら寝たままでもできるし、チューブを使ったりスクワットなども自宅でできると思うので、皆さんもいかがでしょうか。

■演技や練習中、これをやっている時が一番楽しい!という瞬間はありますか―

 滑っている時は、好きな曲に合わせて好きなステップを踏んだり、自由に滑っている時間が一番気持ちいいです。プログラムでも一番こだわるのはいつもステップです。
 あとは、ジャンプが綺麗に決まった時です。疲れてきた時にステップを踏んでからジャンプが成功すると、辛い分達成感があります。

■練習中、岡島先生の「アイアーイ!」はよく出ますか―

 うまく跳べた時や先生が予想外だと思った時にそんな感じの反応をされることが多いです。昔から先生のテンションが高いとそんな感じの反応をされます(笑)

■メンタルトレーニングなどは取り入れていますか―

 普段も試合の時も気をつけてメンタルをコントロールすることは、ほとんどありませんが、周りのことを気にしないようにしています。
 良くも悪くも自分のことだけを考えて過ごしています。

■トレーニング以外の時間はどのように過ごしていますか―

 今はオンライン授業が始まったので課題に追われる毎日ですが、土日はほぼ寝ています。課題をやっていてもいつの間にか寝ていることが多いです。起きてから睡眠中の自分を振り返るのが結構好きです。

長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)