数々の有力選手を指導する長光歌子先生が
フィギュアスケート界を楽しく語ります!

歌子の部屋

vol.42

12月でシングル競技を引退し、来年1月からアイスダンスへの転向を決めた髙橋大輔選手について

歌子先生にアイスダンスへの転向を決めた髙橋大輔選手の近況について伺ってきました。

マリーナ・ズエワ先生は昔からの仲ですか。

 2年連続して田中刑事選手や三宅星南選手の振り付けで、マッシモがいたデトロイトのリンクに伺いました。当時そのリンクにズエワ先生が筆頭でいらっしゃり、彼らも彼女の生徒さん達の練習に入れてくださり、親切にして頂きました。

大輔さんにはアイスダンスを経てどんなことを得てほしいと思いますか。

 貪欲に出来る限り沢山のことを吸収してほしいと思います。
 将来もし時間があれば、私や私の生徒達にもダンスの練習を通じて感じた必要なことを伝授してほしいと思っています。

この転向はいろいろなところで様々な影響があると思いますが、先生から見てどうなってほしいですか。

 これまで日本では、カップル競技はシングル競技に比べて人気がなく、報道量も圧倒的に少ないため、その良さが広く世間に知られていませんでした。しかし、彼らが挑戦して行くことにより報道も増え観客数も増えるでしょうから、その素晴らしさがもっと伝わり、シングル競技と同じように人気の競技になって行くと思いますし、そうなってほしいです。

また既に影響は感じていますか。

 2人の発表で本当に沢山の報道陣が集まり、発信してくださったので、世間の皆様もアイスダンスという競技に初めて興味を持たれた方が多いと、知人からの話やSNSなどを見て感じました。

アイスダンスについては靴もシングル用とは異なるそうですね。ほかには物理的にどんな違いがありますか。

 私はアイスダンス競技が大好きな只の一ファンです。実際に滑る部分では全くの素人ですので詳しいことは良く分かりません。

 

大輔さんはその表現力やステップ、スケーティングが魅力ですが、シングルより難しいところはどんな所だと思いますか。

 やはり2人で滑ることだと思います。
 スピードもパターンも2人で同じ様に滑るなんて、シングルを教えている私には理解できないです。アイスダンスの選手の皆さんは朝からずっと感心するくらい長い時間練習しています。それだけ2人のスケートや呼吸までも合わせていくのには大変な努力と時間が必要なんだと感じます。

2人で滑るということはシングルとどれだけ違うと思いますか。

 今までシングルスケーターとして自由に思うままに空間と音楽を使ってきていましたからね。本当に一から2人で作り上げていくのでしょうね。

リフトがやはり心配されていましたが、本人からやってみた感想など聞きましたか。

 まだリフトなどとてもとてもトライしていないです。 
 すべて全日本選手権が終り、日本でのイベントが終了してアメリカの生活が始まってからですね。

ありがとうございました。

長光歌子(ながみつ うたこ)
長光歌子(ながみつ うたこ)