2024年は中村屋にとって特別な年となった。中村勘九郎と中村七之助の父で、2012年12月に急逝した十八代目中村勘三郎、その十三回忌追善の大舞台が毎月のように行われた1年だった。
2月に盛大に幕が開いた歌舞伎座での追善公演を皮切りに、その舞台を高校の体育館、日本中の古き美しき芝居小屋、新宿・歌舞伎町、国宝松本城と移しながら、大役に挑戦し続ける勘九郎と七之助、そして勘三郎の孫・勘太郎と長三郎。それぞれの演目、それぞれの土地で、勘三郎が遺し継がれたスピリッツが輝いていく。
迎えた10月、追善の興行を締めくくる離島・硫黄島での一夜限りの野外公演。演目は勘三郎が愛した物語「俊寛」、そこには勘三郎が遺したある“約束”があった。しかし、台風シーズンでフェリーは欠航となり中村屋一門は島に渡れない。稽古もままならない中で刻々と迫る大舞台の時間…天候の回復を幕は待ってくれない。勘三郎の“時を超えた約束”は、果たして叶えられるのか?
中村屋ファミリーが大きな成長を遂げた節目の一年にカメラが密着。“大きな家族の物語”を感動とともにお届けする。
中村勘九郎
中村七之助
中村勘太郎
中村長三郎
前田 愛
他
【語り】
大竹しのぶ
【協力】
田中 亨
ファーンウッド/ファーンウッド21
【監修】
吉崎典子
【構成】
武田 浩
松木 創
【ディレクター】
幸田理一郎
藤井雄真
【演出】
花枝祐樹
【プロデューサー】
吉田岳人
後藤 博
【チーフプロデューサー】
西村 朗