5月30日。中国国際・大連大会の日本×中国戦である。会場が大連南西部の大連理工大学の体育館。筑波大学の2、3倍はあろうかというでかい敷地内の真新しい体育館で、約6,000席のチケットはすべて完売だった。
ちなみに値段が特等席の500元(約7千円)から、300元、100元、50元(約7百円)まで。中国労働者の平均月収が7〜800元といわれているから、相当、高価なチケットである。バレーの人気ぶりがわかる。
当然ながら、会場は完全なアウエー状態だった。ほぼ全員が両頬に中国国旗の五星紅旗のシールを貼り付け、「加油(がんばれ)!」と大声を張り上げている。鐘や太鼓も鳴る。熱気はまるで甲子園状態。スタンドの黄色が赤色に変わった感じだった。
全日本にとっては、アテネ五輪の準々決勝以来の中国戦だった。スタメンはセッター竹下佳江、レフト高橋みゆき、吉澤智恵、センター杉山祥子、宝来眞紀子、リベロ櫻井由香、そしてライトが大友愛だった。
中国はといえば、ほぼベストの布陣だった。スタメンの平均身長は中国が185・5cm、日本175cmである。中国はリベロだって180cmある。実はこれ、運動神経が同じなら、手が長い選手ほど、レシーブでは有利なのだった。
でも、全日本はがんばった。竹下を軸とした高橋、大友、杉山のアテネ組はいずれも、レベルアップしている。スピードもだが、迫力を増した。これが経験というものか。
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