「果たして、新王者は誕生するのか!?」
文・李春成
大阪ドームでのGP開幕戦から2日後、東京の六本木ヒルズで決勝大会のドローイングが開催された。1番から8番までナンバリングされたボールを各選手たちに任意につかませ、その順番に従って、ステージに用意された特大トーナメント表の前に立つという抽選システムだ。もちろんボールナンバーはステッカーで隠されており、実際に手にしてからでないと、自分が何番のボールをつかんだのかがわからない。
1番ボールを引き当てたのが、セフォーだった。ステージに上がった彼は、トーナメント表の左から2番目のブロックの前に立ち、自分の相手を待った。2番ボールをつかんだホンマンが高々とその手を上げたとき、セフォーの興奮ぶりは、まるで子どものようである。ゆっくりと歩み寄る2メートルの巨人に向かって、両足を揺さぶりながら「カモン、カモンッ」と指で招いた。
しかし直後、セフォーの落胆ぶりもまた鮮やかだった。ホンマンは一瞬迷ったあと、左端のブロックに巨体をねじこんだからだ。つまり「巨人狩り」に挑戦できるのは、自動的に3番ボールをつかんだ男ということになる。セーム・シュルトとの「2メートル対決」が実現するのか。それとも武蔵との「日韓対決」となるのか。会場は息を飲んで次のボールの持ち主を探した。果たして、それがレミーだったというわけである。
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