「"新旧交代"が大きなテーマの開幕戦! K-1 WORLD GP 2005」
文・李春成
ガオグライと同じ年に生まれたカラエフは、国立北オセチア大学の経済学部に通う学生だったが、知人のつてをたどって昨年、日本へやって来た。その目的は、「K-1出場のチャンスを得ること」だ。
しかし今年6月、ようやく巡ってきた広島でのデビュー戦でセフォーに完敗してしまうのだった。1Rわずか37秒、セコンドからのタオル投入によるTKO負けである。だが、それでもカラエフに悲壮感はない。ゼロからの再スタートとなった8月のラスベガス予選を制し、夢だったGPへの出場切符を引き当てたのだ。
「セフォーとの試合では、相手を感じる間もなく終わってしまったけど、僕にとっては非常に貴重な経験になっているんだ。というのも、あそこで負けたから、次のラスベガスでラクな気持で臨めたからね。一日3試合という初めての経験をしたけど、ホースト戦で決勝大会出場を決めれば、これも僕にとってはプラスになるだろうね。人生におけるどんな経験も、無駄になることはないのさ」
昨年9月の学校占拠事件で300人以上の死者を出した北オセチア共和国のベスランは、カラエフが住むウラジカフカス市の隣町だったという。
[前へ|次へ]
△もどる
□スポーツTOP
0.フジテレビTOP
(C)フジテレビジョン