「"新旧交代"が大きなテーマの開幕戦! K-1 WORLD GP 2005」
文・李春成
9月23日の開幕戦のカードを見れば、それは明らかだろう。
ホーストとともに第1回大会から支えてきたピーター・アーツも、この秋で35歳を迎える。「20世紀最強のキックボクサー」と言われた男は、約30kgものウエイト差があるマイティ・モーとの1回戦をクリアしなければならない。モーは昨夏のラスベガス予選で彗星のごとく現れたハードパンチャーだが、そんな彼にも、32歳の誕生日が近づきつつある。同様のことは、ジェロム・レバンナとゲーリー・グッドリッジのふたりについても指摘できるだろう。政治の世界では40代でも「若手」と言われるが、プロアスリート、とりわけ倒すか倒されるかの格闘技の世界では、せいぜい20代前半までが「若手」である。だからこそ、02年のGPを制した当時36歳のホーストに、周囲はあらためて驚かされたのだった。
K-1の黎明期を飾ったファイターたちが、その歴史とともに一つ一つ年齢を重ねてきた。こうした現実のなかで、今ようやく本格的な世代闘争が始まろうとしている。
なかでも注目を集めるのは、やはりボブ・サップとチェ・ホンマンの一戦だろう。野獣・サップは200cm、155kg、一方のシルム(韓国相撲)の元横綱・ホンマンは218cm、160kgである。まさに「モンスター対決」と呼ぶにふさわしく、格闘技に明るくないファンにも届くスペクタルなカードだ。
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