K-1ファイター 武蔵
文・李春成
Q.たしかにK-1には、そういう二律背反の怖さと難しさがあります。1回戦から飛ばすといっても、全開はしにくい。
A.そうなんですよ。相手も必死だし、準備も十分にしてきてる。考えることも一緒やし、そこに自分の作戦やパターンをどうはめていくのかっていうのが、すごく難しい。もちろん「オール1R」で倒したいけれど、そのときの調子や運もありますからね。
Q.ところで3月のオークランド予選へは行かれたのでしょうか。
A.いや、ボクはテレビで観ただけです。
Q.「絶対王者」として期待されていたセーム・シュルトが、なんとピータ・アーツに負けてしまいました。
A.セームが判定に納得いかない顔をしてたけど、ピーターが巧かったんだと思います。セームのスタイルって、とにかく前へ前へと出ます。前蹴りをイヤがられたら膝蹴りとか、攻撃力だけで相手を圧倒する闘い方ですよね。でも、ピーターも相手との身長差を克服するために、前へ飛び込んでいくしかない。一方のセームは背がデカいんで、飛び込んでくるピーターをジャブで止めるか、のけ反るしかない。つまり撃ち合いができないんです。その弱点をピーターがうまく突いた試合だったと思います。
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