K-1ファイター 武蔵
文・李春成

Q.要するにセームはディフェンスの課題を露呈してしまったと。

A.そうですね。ボクも以前、広島でセームとやったことがあるんですが('02年4月21日)、「あ、こいつパンチよけられへん」って思いましたから。今回のオークランドでの試合を観ても、ディフェンスに関しては、あのときと何も変わってないように見えましたね。

Q.ということは、武蔵選手にも十分にセームを倒すチャンスがある。

A.これがオリンピックだったら銀メダルでも評価されます。でも、プロの格闘技の世界はチャンピオンしか目立ちませんから、いつまでも2位の位置に甘んじているつもりはありません。ただ試合をやるたびに「絶対に優勝だ」って考えてると、そのプレッシャーで試合ができなくなってしまうんですよ。だから、組まれた試合を楽しむぐらいの余裕がほしいですね。

Q.そういう心境になったのはいつ頃からですか。

A.昔は相手にナメられたけど、今は「武蔵に勝てばおいしい」と思われるぐらいのところまでようやく来れてるんで。まぁ、だからといって、あんまり気合を入れて試合をやられても困るんですけどね(笑)。そういうスリルを楽しめるようにはなってます。

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