K-1ファイター 武蔵
文・李春成
Q.去年のWGPはピーターの代役となったグラウベ・フェイトーザと準決勝で対戦し、惜しくも敗れてしまいました。
A.それまでは順調に試合を進めてこれたんで、決して大きな不満が残る年というわけでもなかったんです。でも、あのトーナメントに関しては今まで感じたことのない怖さを覚えましたね。「ピーター・アーツとやったら勝てる自信がある」と、そう思っていたのに、彼がケガしてノンダメージの選手が上がってきたじゃないですか。ピーターとジェロム・レ・バンナが潰し合って、ボロボロになってからボクと当たると思っていたのに、そのシナリオが全部崩れてしまった。「これがトーナメントの怖さなんだ」と、初めてそこまで痛感しました。
Q.ワンデイ・トーナメントは計算がしにくいですからね。
A.そうなんですよ。「試合がしんどかった」とか、「すごい回数のラウンドをこなした」とか、そういう経験はあっても、想定してたシナリオが全部狂っちゃうという経験は、去年の東京ドームが初めてだったんです。1回戦で当たったルスラン・カラエフもスピードのある選手だったし、一筋縄で勝てる相手じゃないなとは思ってました。でも、1回戦であんなにダメージを負うとも思ってなかったし……。
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