K-1ファイター 武蔵
文・李春成

悲願のワールドグランプリ初優勝を目指し、武蔵本格始動!
「ディフェンスの武蔵」から「オフェンスの武蔵」へ…

「K-1 ワールドGP 2006 in ラスベガス」(仮)
4月30日(日)午後10時〜11時45分

パートナーが持つキックミットに、重量級の音が食い込む。背中のロープに体重を乗せると、コーナーのビスが「ギシギシ」と悲鳴をあげた。正道会館東京本部の天井も、武蔵らヘビー級のファイターたちには少々低いようだ。手を伸ばせば、ひょいと届いてしまう。「去年の『Dynamite!!』では、ボブ・サップみたいなデカい奴を相手にしても"たいしたことないよ"っていうところを見せることができました。そこで、今年は自分らしく勝ちたいと思ってます。これまではディフェンス力ばかり話題にされてきたけど、自分のオフェンス力をもっとパワフルに見せていきたい」
武蔵が今年の「K-1ワールドグランプリ」(以下WGP)初制覇へ向けて、いよいよ動き始めた。'03年と'04年と、あと一歩のところまでタイトルに接近しながら、この道場の天井のように手に触れることはとうとうできなかった。昨年のWGPも、狙っていたピーター・アーツとの対決を、ピーター自身の負傷というアクシデントでシナリオを狂わされ、準決勝で敗退している。
今年の秋で34歳を迎える。格闘家として円熟期に入った彼の目には、去年1年間がどのように映ったのだろうか。そして、今年の課題は何なのか。日本人ファイター唯一のエースに話を聞いた。

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