M:へぇ〜､ﾏｲﾅｽ思考なんですか｡そうは見えませんけど｡
O:昔はもっとひどかった｡何かあると､落ち込みっぱなしでした｡今は落ち込んでも自分でわかるんです｡これじゃいけない､ここで自分の気持ちを切り替えようと､できるんですけど｡以前は､例えば､ｽﾊﾟｲｸをﾌﾞﾛｯｸで止められたら､ずるずると試合が終わるまで尾を引いていた｡でも今は､試合中にぱっと気持ちを切り替えられるようになりました｡
M:精神的にﾀﾌになったのは､何かきっかけがあったのですか｡
O:去年､(右)ひざの状態が悪くて､5月の黒鷲旗(全日本選手権)が終わって､夏場の2ｶ月間､初めてﾘﾊﾋﾞﾘ期間をもらったんです｡それまではどこか痛くても､一年を通してﾊﾞﾚｰを続けて､Vﾘｰｸﾞを迎えていました｡でも､去年はﾎﾞｰﾙを扱わなかった｡みんなが練習で動いているのに､自分は何もできない｡つらかった｡でも､自分はけがを治すことが一番なんだと思っていました｡そこでは､気持ちの切り替えが必要だった｡それで､強い気持ち､切り替えができるようになった｡精神面が強くなった気がします｡貴重な時間でした｡
M:ﾘﾊﾋﾞﾘ中には筋力ﾄﾚｰﾆﾝｸﾞ以外ではどんなことを｡
O:自分と向き合いました｡本を読みました｡周りから､何でもいいから､とにかく活字を読めと言われましたので｡小説とかいろいろ読みました｡江原(啓之)さんの本も読みました｡その後もずっと､本を読んでいます｡今は柳本監督の『人生､負け勝ち』です｡読んでいる途中なんですけど､全日本の合宿ではちょっと読めないかなと家に置いてきました(笑)｡
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