M:アテネ五輪のベースはある。山に例えた場合、頂点を金メダルとすれば、いま、五合目といったところでしょうか。
Y:まだそこまでいっていない。もっとシンプルに言えば、テニスの個人だと世界ランキングがつく。バレーでは5人が世界ランキング3位の実力があっても、1人が10位なら、チームのランキングは落ちるんです。相手より、それぞれ優れているランキングの選手が6人揃っていたら、そりゃ、勝つよ。でもいなけりゃ、足らないところをコンビ練習など戦法で補っていくわけだ。そういうことから考えると、今は個人ランキングを上げていくところだと思う。結果が出れば、ランキングもついていく。それを地元開催のワールドグランプリという絶好の舞台でできるんです。
M:なるほど。それでチームの底力も上がっていくわけですね。全日本としてのキーワードはなんでしょう。
Y:『調和』と『調整』ですよ。新しいうねりを作る時だから、ある程度、新しい戦力を補強しないといけない。どうしてもメンバーは若くなっていく。でもベテランの力もいるわけだ。ただ強力なリーダーがガーッと引っ張っていく必要はないと思うんです、この時は。熊前(知加子=JT)や櫻井(由香=デンソー)のベテランの力が絶対いる。だけど、どっちかというと、若い選手や新しい選手を足していく。それを調和させるのが竹下だと思う。
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