R:少年時代のお父さんの想い出は何かありますか。
T:巡業でほとんど家にいなかったんで、家庭のことにはあんまり口を出さなかったですね。だから怒ら れたっていう記憶もあまりないんです。むしろ母親と過ごす時間のほうが長かったんで。時間のあると きに朝一緒に起きて、所属していた春日野部屋の稽古を見に連れて行ってもらったことはあります。で も、たとえば久びさに一緒になった夕食の席で相撲の話が飛び出すとか、そういうことは全然なかった ですね。明大中野の学生時代、少しずつ勝てるようになったときがありました。そのときに、僕のほう から何かを聞きに行ったぐらいかな。
R:明大中野に進学したときは、将来についてどこまで本気で考えていたんですか。
T:相撲の強い学校ということで親方に勧められたんですけど、入学した当初はそれほど本気で「相撲取りになりたい」とは思ってませんでしたね。小学校の作文で「将来は相撲取りになる」と書いていたらしいんですが、僕は野球少年でしたから(笑)。四股やすり足もわからない状態で明大中野の相撲部に入ったんです。そういえば中学2年のときに、「ちょっと俺と相撲を取ってみるか」って親方に言われたことがあります。大広間で勢いよくかかっていったんですけど、10回やって10回とも負けましたよ。早かったですよぉ(笑)。親方と相撲を取ったのは、それが最後かな。体が全然違ってきちゃったんで、無理じゃないっすか。ケガさせてもしょうがないですから(笑)。
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