R:次の3月場所初日まで、ちょうど1ケ月しかありませんからね。
T:そうなんですよ。もしここでまたケガをしたら、1ケ月の調整期間じゃ間に合いませんから。でもト ーナメントは一回でも負けたら終わりじゃないですか。先のことを考えて相撲を取っている余裕はない でしょうね。
R:栃東関といえば驚異的なスピードで入幕し、わずか18場所で関脇まで昇りつめました。だけどそこからは、三役経験20場所という回り道を経ての大関昇進でした。2000年9月に右肩を脱臼したのが最初の関門でしたね。ケガによって相撲の取り口が変わることはあるのでしょうか。
T:たしかにどことなく変わりますね。本場所に入ると緊張感がある一方で、負傷箇所も気になる。プレッシャーがダブルでのしかかってくるんで、どうしても動きがぎこちなくなるんです。02年の初場所で大関になって、同じ年の7月場所で左肩を損傷しましたが、最初に壊した右肩にたまったストレスが左肩へ移ったという感じでした。ようするに右肩をかばおうとして左肩を使いすぎた結果です。どれも同じようなケガばかりですよ。脱臼、亜脱臼、骨折と続きましたから。でも、いつも休んでいるわけにはいかないじゃないですか。完全に治りきらないうちにまた始めてしまうんで、最終的に大きなケガにつながってしまうんです。それさえなければ、取り続けていくうちに本来の動きが取り戻せるんですけどねぇ。
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