Y:そこまでして、何でバレーをやっているのだろう…。
O:多分、個人競技を選んでいたら、ここまでやっていなかったと思います。個人競技だと自己責任の上でなんとでもなるので、原因不明のアレルギーに悩まされたり、膝の手術をした時点で辞めていたでしょうね。自分が精神的にも肉体的にも追い込まれ「しんどいな」と思ったときにパッと横を見るじゃないですか。そうすると私と同じメニューをこなしている選手が十数人もいるわけですよ。辛いのは自分一人じゃないんだと励まされる。そんな時、団体競技を選んでよかったとつくづく思いますね。特に今の全日本は、世界の頂点を狙っているチームだから、意識レベルが本当に高い。肉体的限界を超える薄皮一歩手前ぐらいまで、皆追い込んでいるんです。腕や足は紫色になっているし、打ち身、打撲なんて当たり前。でも、誰も痛いの、痒いの言わない。だから別に私だけ特別に頑張っているわけではないんです。もちろん、半月盤がないのは私だけですけど、でも、それぞれ色んな痛みを抱えてやっているんですよ。痛いのは自分が悪いから。戦う相手は、私はここが痛いから穏便にと思って容赦してくれるわけではないし、かえって弱いところを突いてくるじゃないですか。だから、私の中では、身体の痛みはプレイとは関係ないんです。
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