O:もちろん、フェイントも素晴らしいテクニックだと思いますよ。フェイントで取るのも一点、強打で取るのも一点ですから。でも、同じ一点でも、バコーンと打ち抜いて点を取った方がチームも盛りあがるし、見ている人たちも楽しいじゃないですか。だから自分としては、どんな手を使ってでも、相手のブロックを打ち抜いて一点を取りたいんです。だから「魔球」は打とうと思ってできるものではなく、相手のブロックのつき方を見て、空中で判断する際「そこしかない」と思った時に生まれるものなんですよ。
Y:大村さんはいつも膝の故障と戦っている。最終予選の時は苦しそうでしたね。
O:3年前に膝にメスを入れたので、クッション材になる半月盤がないんですよ。だから足を酷使すると水が溜まるし、炎症が起きるときもある。最終予選の時は、身体のバイオリズムが悪かったのか、痛みが出てきたので、腱のところに注射を打ってもらったり、痛み止めの薬を飲みながら練習していました。気持ちはノリノリだっただけに、悔しかったですね。でも、バレーを続ける以上、痛みと友達にならないとやっていけないんですよ。だから正直、痛みのない身体ってどんなものか忘れちゃいましたもん。自分でもよくないな、とは思っているんですけど、痛め止めを飲むのが日常になってしまった。飲んだら痛くないと信じちゃっているから、痛み止めが精神安定剤のようになっているのかもしれませんね。
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