Y:技術の高さだけではなく、精神的にも強靭じゃないと押さえ投手は務まりませんよね。
I:中継ぎやストッパーに一番求められるのは気持ちの切り替えが上手くできることじゃないですか。前日の試合のしこりを翌日に引きずったままだと、自分のパフォーマンスが発揮できない。言葉で言うのは簡単だけど、その切り替えが難しいんです。割り切りが必要ですね。前日の試合結果が悪かった場合は、もちろん軽く受けとめてはいけないけど、自分を追い詰めるほど重く考えなくてもいいかな、と思います。そういう意味では、やはり高津さんは凄い人です。10年間ぐらいストッパー一筋だし、通算260セーブとプロ野球の新記録も作りましたしね。本当に精神のタフネスさには頭が下がります。ただ、そんな高津さんだって若い時からいきなり凄いピッチングをやっていたわけじゃないと思うんですよ。慣れ、というか、経験を積み重ねて、それが自信に繋がり、実績に結びついたんだと思います。横浜の佐々木(主浩)さんだって若いうちからストッパーをやっていましたし。高津さんや佐々木さんがストッパーになったのは、ちょうど僕の年齢くらいからですよね。だから僕も、これからだと思っています。そういった意味では、僕はここ数年、中継ぎをやっていましたから、大卒の同級生の押さえ投手より、アドバンテージはあるんじゃないかな。自分の精神をコントロールする最良の手段というのは慣れ、だと思っていますから。
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