Y:高橋さんのスパイクを見ていると、パワーというより身体のひねりを使うとか、肘を曲げないとか、ボールのミートポイントにアジャストしているとか、バイオメカニクス(運動工学)的にパワーが効率よくボールに伝わっているような打ち方をしているように見えます。
T:やっぱり(笑)。私はベンチプレスなどは60kgぐらいしか上げられないんですよ。みんなより低い数値だから引け目を感じていたんですけど、自信を持っていいんだ(笑)。打ち方は、子供の頃に身につけたものです。スパイクを打っている時に、父から「肘が下がっている」としょっちゅう注意されていましたからね。今はもう、本能で打っているという感じ。以前、スピードガンでサーブの速度を図ったら90km以上あった。男子のスピードに近いと言われましたよ。でも、私の場合、いろいろ考えてスパイクを打つとかサーブに入るとかじゃなくて、とにかく局面局面で「ええい、行ってしまえ」というのが根底にあるんですけどね(笑)。
Y:その勢いで、5月8日から始まるオリンピック最終予選も行ってみましょうか(笑)。
T:最終予選は、あくまで通過点と思っています。最終の決着の場はアテネ五輪。でも、どうせ行くなら一位通過で切符を取りたいですよね。そうなると敵はロシアとイタリアかな。私は、ロシアと対戦するのが結構好きなんですよ。苦手意識はないですね。私が国際大会で初めてMVPをもらったのもロシア戦でした。ロシアのブロックは、目の前に急に壁が現れたような高さはあるけど、意外と穴もあるんです。そこを突いて行きたい。イタリアはワールドカップで戦って、こうすれば勝てるという感触はつかんであります。具体的にはまだ言えませんけどね。とにかく最終予選では勝って、日本を元気にしますので見ててください。
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